白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
「えっと…こっち。
研磨…連れは部屋に居るから」
部屋を指差すと
『…お邪魔…します』
頭を下げるも
なかなか靴を脱がない姫凪ちゃん
研磨の家だし親も居るとは言え
やっぱり部屋に連れ込むのは
やり過ぎたか?
不安そうな顔で
オロオロする姫凪ちゃんを見て
さっきの強引はどこへやら
ズキズキ痛む俺のヘタレな心臓は
「あ~…の、だな…
どうしても嫌ならヤメとくか?
なんか強引に誘ったし…」
電話越しでは見えなかった
戸惑った顔に
急に逃げ腰になってしまう
そんな俺の耳に
『あ、いえ…私、も
学校のまんまで…汗かいてる…し』
「はい?」
『いや、だから…
汗…臭い…かも…って…』
ストンと落ちて来たセリフ
「はい?」
『何度も言わせないで下さい!
シューってするやつしてきます!』
「だ、大丈夫!
むしろそのままの方が…じゃなくて…!」
『でも…』
申し訳なさそうに
髪を弄る姿が可愛くて
ド真ん中に刺さって抜けない