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白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18

第3章 消せない昔、消えない今(前)


『ちょ、誰か来…』
「来ません。確認しましたァ…」

クスクスと笑いながら
私の身体を抱き締める鉄朗

『どうしたの?
しばらくは何もしないって…』

バクバクして
静かなオフィスに響きそうな心臓の音に
無視を決め込んで
なんとかいつも通りの
会社での私を保ちながら
鉄朗を振り返ると

「…俺も甘い物足りません
研磨ばっかズリィ
人前で抱き着かれやがってよー…」

唇を尖らせて
キスを強請る顔が
視界に広がる

『どこから見てたの
…てゆっか、あの…
こんな所で…』

ソワソワを追い越す愛おしさに
少しホッとしたものの

「一瞬だけ。
姫凪…好き
他の男に触られんな…ばァか」

鉄朗の言葉が
小さな棘になって絡み付いて来る

『ゴメン…なさ、い』

「おい、冗談だって。
研磨と戯れてたから
上書きがてら
チョット苛めたくなっただけで…
怒ってるわけじゃねぇから
泣きそうな顔すんなよ
姫凪、ごめん…
ごめんなァ?」

触れるだけのキスをして
頭を優しく撫でる鉄朗
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