白昼夢第4幕【月桃模様ーさんにんもようー】黒尾✖及川 ®18
第3章 消せない昔、消えない今(前)
『別に何にもないよ
昨日、今日と接点が多かっただけ
…これ、さっきのお菓子
良かったらどうぞ?』
ソワソワしつつも
それを必死に隠して
研磨くんの顔色を伺いながら
箱を差し出すと
「そだね…気のせいかな。
姫凪のタイプじゃないもんね
でも、クロは姫凪の事になったら
中坊なみだから
赤葦やおれとの距離までにしときなよ?
"仕事仲間"までにね」
お菓子の小袋を摘み上げ
ポンッと頭を叩く研磨くん
分かってる
それ以上になるつもりなんかない
仕事仲間、顔見知り
それ以上になんか
思うはずないじゃない。
でも、この感じどこかで…
「姫凪、こんな所に居た!
また研磨にちょっかいかけられてたんだろ
アイツはいつもいつも!
何もされてはないだろうけど
女子に苛められたら
大変だからある程度離れてなさいね
キミは…俺のなんだからなァ…」
記憶を辿る私の意識を
ヒョコリと顔を出した鉄朗が
乱していく