第1章 伝説の始まり
救護室の椅子に座っていた私の目の前に立っていた学長と教室主任の美舟教諭は、何があったのかと訝しげに聞いてきた。
昨日の事をすべて話す気にはなれず、『斬魄刀と喧嘩しました。』とだけ伝えた。
すると学長達は目を見開き「君はこの浅太刀を斬魄刀と言ったが名はあるのか?」と聞いてきた。
名のない刀など存在するのか??と問いたい衝動に駆られるが、今その話をしてもなんの意味もないことだろうと、勝手に納得しボソリと呟いた。
「………名前は彼岸花。」
そう答えると学長は真っ青な顔をしたかと思うと美舟教諭に「今すぐ総隊長殿に連絡を……」と言って部屋を出ていった。
美舟教諭はの頬に手を当て「顔色が悪いわねぇ。今日はゆっくりするといいわ。」と言い残し救護の先生に声をかけると出ていった。
先生達が出ていった扉を眺めていると、始業の鐘が鳴り我に返る。
「あ、授業出なきゃ。それじゃ、私はこれで……」
そう言って立ち上がろうとした私の両肩をがっしりと掴み、救護の先生は絶対零度の笑顔で笑って言った。
「美舟ちゃんにも言われたでしょ、今は無理せず休みなさい!!
気づいてないかもしれないけど、あなたが倒れた原因は霊力の半分を失ったからなのよ!?
何があってそうなったのか知らないけど、本来この尸魂界にいる死神がなるはずない症状なの!!
分かったらベッドで寝てなさい!!」
霊力が充満しているこの街でこんな症状初めて見たわ!!なんて言いながら私をベッドに投げ込み、先生は机へ向かった。
その後ろ姿を眺めているとウトウトと眠気に襲われ私は意識を手放した。