第1章 Sid~極上の女~
部屋に入ると
明かりを点けるよりも先に、
強い花の香りが私たちを包み込んだ。
「…!
メイドさんたちが活けてくれたのかな…」
それを見ようと明かりのスイッチに
手を伸ばそうとすると、
後ろからシドにその手首を掴まれた。
「!」
「……シド?」
「もう少しいろいろ楽しもうぜ…」
そういうと私の顔を後ろに向かせ、
キスを落としてきた。
「ん…」
再び私の中に熱が灯る…
シドは少し唇を離すと、
「さっきはあまりゆっくり
できなかったからな…
じっくり気持ちよくしてやるぜ。」
と囁く。
私は思わず言葉の先を想像して
体を疼かせる…。
シドは再び唇を重ねて、
熱を帯び始めた私の唇に舌を
滑り込ませてきた。
「ぅん…」
同じ熱を帯びたシドの舌が
私の口の中を刺激する…
「ん…ん……。」
それまで静寂だったその部屋に
愛する2人の音が響き始める…
私の心が溶け始めたのを
確認したかのように、シドは唇を離した。
そして耳許で囁く…。
「いい声…聞かせろよ…」
低く静かに響くシドの声が
耳の奥…脳の中心にまで届く…
「……っ!」
そして横抱きにされ、ベッドへと降ろされる…
シドはベッドサイドの明かりを小さくつけた。
その光は部屋を照らすには不十分だったが、
私たち二人を包むには十分なものだった。