第1章 Sid~極上の女~
丸いテーブルに
簡単なテーブルクロスがかかっている。
センスよく花も飾られていた。
その回りに4つのイスがあるその部屋は、
広すぎず狭すぎずちょうど良い広さだった。
「あのバーテンダーさんと知り合いなの?」
イスに座りながら聞く。
するとスッとシドの手が伸びてきた。
心臓がドキン…!と高鳴り、
思わず目をつむる。
サングラスが取られる。
「あ…」
私は目を開ける。
「何されると思ったんだよ。」
シドがククッと笑う。
「んもう…!」
するとシドは目許だけ
真剣な表情になると、
「…やっと顔見れたな。」
と私の顔を見つめた。
胸がトクン……と音を立てる。
そのときわたしの料理とカクテルが
運ばれて来た。
「ここ、仕事の人間とよく使うんだよ。
個室も。
聞かれるとまずいこともあるからな。」
「そうなんだ…」
あ、会話が続かない…
いろいろ聞きたいことあるのに…
緊張してる…
「いいから食えよ。」
「あ、う、うん。」
黙ってスプーンを口に運ぶ。
するとシドが口を開く。
「…いいじゃん。その格好。」
いきなりシドが誉めてきた。
「俺に逢えると思ってオメカシしてきた?」
やはりニヤリと笑う。
「………」
私は口にスプーンを含みながら頷く。
「そ。
ほんとに城を抜け出してきた
お姫サマだな。」
あ、映画を意識したことわかってるんだ…。
ちょっと恥ずかしいけど、ちょっと嬉しい…。