第64章 original~如何にして個とするか~
「そうかもしれないですけど。でももしですよ、四楓院家の別邸か、あの湖のほとりの家かでひっそりと暮らしていたとして。この未来があるなら、喜助さんとわだかまりなく、蓮美として再会できたかもしれない。私が死神になったからと言うならば、蓮美として死神になってたら、今とそう変わらなかったりして。」
「それもこれも全て『もしも』だよ。」
「喜助さんは『選んだ以上信じるしかない』って。」
「でも、『どうして死神になった』って言ったんですよね!」
「彼の肩を持つわけじゃないけれど、彼にとって相当大きいことだったんじゃないかな。君を、蓮美ちゃんを愛しているということは。だからこそ、器用な彼でも、上手く言えない。……ちょっと苦しいかな。」
「そんな感じで、いまちょっと喜助さんにイライラしてます。」
京楽隊長が立ち上がった。
「彼は彼なり考えてる事はあると思うよ。どんな形であれ、君を大切に思ってるさ。じゃ、僕は行くね。そろそろ七緒ちゃんに叱られるし。」
「あたし達も、お暇しようかしらね。隊長も戻って来る頃だし。」
「私も久しぶりの休みだ。兄様になにか贈るものを買いたい。」
みんなあっさり帰ってしまった。
「結局最後の京楽隊長の言葉に詰まってますよ。」
「浦原喜助が、隊長のこと大切じゃないはずはない。」
「気が動転したり、たまたまそういう考える時期が重なったんですって。」
そりゃそうだと思うけどさ。
モヤモヤしていても始まらないのかな
「隊長!浦原殿と何かあったんですか!!!」
と大きな声で入ってきたのはレンだった。
「レン、ノックくらいしなよ〜。」
「珍しいね、レンの方が無礼働くなんて。」
レンがどかどか入ってくる。
「どうなんですか!!!!」
「いや、別に……喧嘩したわけじゃないし。」
「なんかあったんですね!困ります!前にも言いましたが、一番隊は浦原殿無くして運営できないんです!もし助けがなくなったらどーするんです!?」
「だからその運営体制まずいって。隊長私なんだけど……」
「と に か く わだかまりを解いてきてください!今すぐ!!!!!!」
へっ?!という間にめちゃくちゃ凄い力を使ったんだろう、穿界門無しに鏡を使って現世まで飛ばされた。