第63章 original〜尸魂界西梢局篇 散〜
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「自分、ほんまにポインティちゃんか?」
なるほど察しが早い。
「私は私ですよ。平子隊長。」
「知っとるか?ポインティちゃんは平子さん呼びやねん。」
「そんな怖い声でやめてくださいよ。魂魄の記憶の鍵が外れて、蓮美的な人格が強いだけ。私は佐伯ポインティの魂魄であることに変わりはないです。」
「ポインティちゃんと蓮美は存在を同一とするはずや。なんで蓮美ポインティの人格が前に出とんねん。」
「魂魄が分解されかかったので、内部で乖離してしまいました。私はこの魂魄を保つために崩玉に力を借りて、しがみついている状態です。だから私の人格が今は前に出ているんだと思います。」
実はそう珍しいことではない。蓮美の記憶が無かった頃、ふとした拍子に記憶の蓋が開いた際、蓮美人格が前に出ることはあった。喜助さんに関連することが多かったが、明鏡止水の空間の中で、蓮美の人格を受け入れた時にギン隊長を懐かしく思ったのもまさにそれだ。ふとした瞬間に魂魄の記憶にある蓮美要素が出てくることもある。これもその一種だ。
「魂魄内部まで影響があったんか。」
「外壁が持ちませんでした。崩玉が無ければもう霊子となっています。これからどうなるかはわからないですけど、然るべき人に相談しましょう。」
さて、と浦原商店へ着いたが。
「……はぁ。ポインティとポインティちゃんが乖離したってなると、あんま喜助に会わせたないんやけどな。」
「なぜ?」
「記憶と情は切っても切れへん関係にある。その人格のまま喜助に会って、変に情が出て……」
「私はポインティの魂魄の記憶です。彼女がこの現世で生きて今も尚刻む16年の記憶も情もちゃんとあります。普段眠っているだけで、私はずっとポインティの中にいるんです。だからそう心配しないでください。」
「人格入れ替わることはできるんか?」
「出来ると思います。ただ義骸に入るまでは私が前にいた方が都合がいいんです。」