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【BLEACH】

第61章 original~尸魂界西梢局篇~


少々お待ちください、と言ってスタッフが去っていった。


「明日は大人しく、ホテルの中で過ごしましょう。」
「そうだな。天気も悪いみたいだし。」
「でもせっかくレストランの予約空いてるのよ?ここからちょっと遠いところだけど……。せっかく親孝行の旅なのに。」
「皆同じ考えだからレストランも空いてるのよ。皆、明日は大人しくしとこうってね。」
「敬虔なクリスチャンだもんね、父さんと母さんは。」

老夫婦とその娘と思われる会話を何気なく聞いていた。

「お待たせしました。こちらの新聞でよろしいですか。」
「ありがとうございます。あの、一つ聞きたいんですが。」
「なんでしょうか。」
「明日ってなにか特別な日ですか?」
「明日、ですか?……休日でもない、お祭りがあるわけでもない、」
「クリスチャンにとって、特別な日とか?」
「……明日は13日、あぁ、忌み数ですね。」

忌み数、なるほど。日本では死や苦を連想させる4や9が不吉な数字とされている。それと同じようにキリスト教徒の多い国ではキリストを裏切ったユダが13番目の弟子だったことが由来となり、13が忌み数とされている。

「何か変わったことをするんですか?」
「ほとんどのクリスチャンがいつもと変わらない生活をしますよ。勿論神への祈りはより深いものになりますがね。ただ信心に篤い方は教会などに籠られたりしますね。」


クリスチャンじゃないから感覚がわからん。日本でも4とか9は不吉だとか、言われるけどあれは語呂合わせみたいなもん。宗教が絡んでくるのがよく分からん。その感覚は日本人特有のものなんだろうな。

特に私なんか今更宗教を心から信じられないだろう。第一、宗教とは生きとし生けるものは逃れられない死への恐怖を和らげるためにある。だが、私にはそれがない。誰も知らない死というものに、恐れを抱くという人間に誰しもあるその感情はもう芽生えないのだろう。

苦しいときに縋れるものがないのは、もしかしたら一番しんどいのかもしれない。
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