第59章 original〜魂魄の底〜
私にはどれも輝く宝石のようにみえた。さっきまでの暗い影はどこへやら、気持ちも晴れてきた。
「可愛い!これも!色が好き!あっ、これ柄が可愛い!重ねるのにこれも可愛い!あっこれも!喜助兄みて!」
「機嫌が直った。」
「ポインティ!これ全て持っていけ!」
「いいの?!」
「夜一さん!流石にそれは!!どれだけの価値があると思ってるんスか!?」
「物の価値が分かっておるから、ポインティにやると言っておるのじゃ。喜んでもらえる者の元に行くのが一番。ポインティ、今日儂が来ていた服も今日の為に仕立てたものじゃ。もう儂は着ん。身につけていたものはお主が大きくなるまで保管しておく。」
「えっ、本当に?あの素敵な服を私にくれるの?」
「服だけじゃないぞ、簪も帯紐も打ち掛けも皆くれてやる!」
「嘘じゃない?」
「元よりそのつもりじゃった。だからお主の好みの色を使わせたのじゃよ。」
「まさかポインティ、夜一さんの服に嫉妬して?」
「嫉妬じゃない!」
「はっはっは、ポインティはお洒落さんじゃからのう!お主、ここから一着選べ。今すぐそれに着替えて、宴の会場にもう一度顔を出せ。」
「うん!ありがとう!」
「夜一さん!」
「喜助、お前もポインティの服のことは儂に相談せよと言うておるじゃろう。女子は幼いうちから敏感なんじゃ。儂にはこうしてほとんど手を通してない衣類ばかり。遠慮なく相談せよ。お主らの衣食住は儂が面倒みておるんじゃからな。」
目を覚ました。これは確実に記憶だ。夢じゃない。確かにふて寝した写真をアルバムに入れていた記憶があるのだから。そうか、確かにちょっと幼いときから嫉妬とか劣等感とか抱くタイプだったんだなと感じた。それが悪いとか良いとかじゃないけれど、確かに蓮美にはその感情があったらしい。幼い頃でこれだから、大人になってからのものは如何なるものなのだろう。マシになっていてほしい。しかしながらそれに関するエピソードを全く覚えていないので思い出すことも出来ない。
蓮美に引っ張られてるなぁ。よくないのかなぁ。
「やっぱり嫉妬とかするタイプだったのかぁぁぁ!!……でも喜助さんに近づく女性にはしてないよね?」