第59章 original〜魂魄の底〜
「あぁ、隊長サン。お疲れ様ッス!黒崎サンはもう大丈夫ッスよ。それから隊士サンの怪我も手当済んでます。」
「ありがとうございます!」
言ったそばから霊力がぽんっと抜けた。
「ささ、死覇装のままシャワー浴びてください。ちゃんと体液落としてから出てくださいよ。義骸と置きっぱなしにしてる服、置いときますので。」
シャワーを浴びて、びしょびしょの死覇装と隊長羽織を洗濯機に入れた。
「喜助さーん!洗濯機まわすよ!一護の分もまわすね!」
「どーぞ!」
義骸に入って服を着替える。もう霊力が抜けることは無い。
「三人とも、今日はお疲れ様。あとのことは私がしとくから、戻って養生しなさい。」
「では失礼します。」
報告書をパソコンで打ち込み、一番隊へ送信した。
「やっぱり電子が楽ね〜これも喜助さんとレミリアちゃん、技術開発局のおかげ。」
報告書は手書きが主流。しかし、一番隊から現世の文化を取り入れて変えていきたいと思っている。そうだ、私もいつまでも現世にいられるわけじゃない。この肉体もせいぜい80年くらいしかもたないから、現世留学制度なんて作ってみようかな。
「黒崎サン、快復されたのでもう帰られるそうッス。」
「よかった!顔出すね。」
階段をおりた所で、一護と出くわした。
「ポインティのお陰で助かった。ありがとうな。」
「そろそろ私の力、信用してよね。いっつも下がれっていうんだから。」
「そうだな。」
「何か体に異変あったらすぐ連絡してね。」
「おうよ、浦原さんもありがとうございます。」
「いいえ〜礼には及びません。」
一護を見送ったあと、喜助さんはその扉をじっとみていた。
「どうかした?」
「彼、少し澄んだ目になったなと。」
「虚の体内で斬魄刀と戦う夢見てたらしいから、何かふっきれたんじゃない?」
「なるほど。死神の力が戻ってから初めて斬魄刀と対話できた……それが夢であっても彼にとっては大きな一歩だったのかもしれませんね。」
「いいなぁ。一護はそんな前向きな夢で。」