第58章 original〜五月晴れ〜
一護が中にいるのなら、花月の毒を使うのは良くない。水月の幻術にかけて、大人しくなったところであの仮面を割ろう。
「霊子うすいなぁ。死神代行も大したこと無かったしよ。」
「一護を狙ってきたの?」
「虚圏で噂を信じて来たんだ。あの藍染をやった死神代行が空座町にいるってよ。そいつを体内に取り込めば、より霊力が増すと思ってたんだがなぁ。んで、お前はなんだ?そこのありんこの仲間か?」
「ありんこ」
「まぁいいか。霊力高めるためなら、僕はなんでも吸収するよ。お前のさっきの斬撃少しは霊力がありそうな感じがしたからな。」
「私なんて大した事ないですよー。」
巨体のせいか、体の動きは鈍そうだ。それに的が大きい分……っ
『ポインティさま!死神代行はあの身体に斬りかかって吸収されました。遠距離攻撃のほうがよろしいかと。』
「確かにそうね。」
「何ひとりで話してるんだよ。」
虚の腕がニョロニョロ伸びた。
水の渦を作り、腕に当てると、渦の中に巻き込まれて腕がちぎれていった。
「いたいなぁ。でも、再生もできる。」
再生するのはわかってたことよ。小手調べってやつ。
「一護!中にいるんでしょ!いつまで寝てるの!」
「ははぁ、男はもう僕の霊力になってるのさ。そして、お前もそうなる!」
腕がニョロニョロ伸びていくが、余裕でかわせはする。一護のことを考えなければウルトラマンが怪獣を倒すより早く倒せるだろう。
「一護のことだから内側から月牙天衝!とかして腹をかっ裂いて登場してくれないかなぁ。」
「ごちゃごちゃやかましいなぁ!」
身体中から触手が伸びてくる。
『ポインティさま!上です!』
水月の刀身で触手を斬ったが、餅のようにびよーんと伸びた。
「もらった!」
「……っ!」
刀が腕に取り込まれていく。
「水月!」
渦を放ち、何とか難を逃れた。
『取り込まれたときのためにマーキングを施しましょう。』
「あんた如きに使うのは本当は嫌なんだけどね……卍解 哭沢女神」
「ちょっとは霊圧が上がったな。」
「あんた如きに使うのは気に食わないけれども、帰り道の切符くらいはね。」
卍解状態でも始解の技は使える。マーキングだけ終われば、幻術をかけようか。