第58章 original〜五月晴れ〜
数日ぶりの実家。昼頃に学校へ向かった。
「告白されたり、連絡先交換されたり、SNSのフォロワー数が増えました。」
あの文化祭以降、私はスター扱いだ。中学の頃は大してモテなかったのに。
「告白の返事は、、?」
「ご主人様にとって有益な方と考えた人には待ちの返事をしました!」
「なーんで!?」
待ちの返事したのは同じクラスの日暮くん。安藤役の彼だ。それからうたちゃん。
「うたちゃんまじかぁ。」
「あれは告白というより好きでいてもいいですか?という言い方だったので、二択でございますよ!浦原殿は少々優柔不断というか頼りないというか。余程告白してきた方々の方が勇気があります!」
「一理あるわね。」
……そうだ、喜助さんを焦らせてみようかしらね?
「でどうしてこうなるんです?」
私は肉体に入らずに隣に立った。
「恥ずかしいもの。私が言った通りに話すのよ。」
「あいっす。」
日暮君が来てくれた。
「ごめんね、部活の前に呼び出したりなんかして。」
「あのこと、やんな。避けられてたから嫌われたんかなと思った。無かったことになってるかもしれんと思って。」
「うん、ちゃんと話さなきゃと思ったの。」
「おう」
「正直、日暮君のことよく知らないし、日暮君も私のことまだよく知らないと思う。劇の練習以外では話さなかったし。」
「そう、かもな。」
「だけど、貴方の気持ちは嬉しかった。」
『文化祭1週間前から人が変わったように佐伯が楽しそうに練習するのを見て、気になり始めた。そうなると止められなくなって、好きなんだって気が付いた。俺の気持ち。付き合って欲しいとまでは言わないけれど、もし返事くれるから欲しい。俺は佐伯が好きだ。』
なんとまぁストレートな気持ち。
「だから、まずは友達として始めませんか。」
「え?」
「貴方のこと知らなさすぎるから。いまはクラスメイト。友達になって、お互いのことを知っていきたい、その上で貴方が私のことが好きで、私も貴方に惹かれたらお付き合いしましょう。」
いや、私お付き合いしましょうとまでは言えって言ってないよ!?ささこさんよぉ!!
「なんか、こういう風に言われたのはじめてやから……うん。友達から。」
「と、言うことで今週末一緒にお出かけしよ?」
おいこらささこ!そんなこと私は一言も言うてませんよ!?
