第58章 original〜五月晴れ〜
だれですか!泣いてるの!
後ろを振り返ると国語の先生が感極まって泣いていた。なにゆえ?
クライマックスだぁぁあ!!!
「安藤……お前何をしにきた……否、もういい。お前に別れを告げねばと思っておった。お前と私は幼き頃より共に同じ屋根の下で過ごした兄妹も同然、そのくらいのことは言わねばならん。」
「本当にそれだけなのか?」
「……」
「春!俺は……何度だって言うさ!お前がこの国に反旗を翻そうとも、俺はお前のそばにある。味方でいる!たとえ明日の戦いで死んでも、お前のそばで死ねるのなら!」
「もうやめてくれ!」
「俺にとっての不幸はお前がいないことなんだ。明日お前が死ぬというのなら俺もそれに共しよう。」
「堕ちる先は地獄ぞ。構わぬのか。」
「構わない!俺はお前のことを心から愛おしく思う。一人になどしない。」
「男として生き、男として死のうとした前日に……お前はよくも……」
「春……」
「女として生きたい……っ!廉之助、私は、女として生きたい!」
「明日を生き抜こう。そして新しい世でお前は女として生きよ。俺がお前を守ってやる。」
二人が抱き合う間近に暗転。
この時、感極まって安藤役の日暮くんに惚れそうになってたのは秘密だ。こんなストレートに思いの丈ぶつけられたいわ。
「廉之助!!」
「すまぬ……目がもう見えん、もっと顔をよくみせてくれ……」
「廉之助!嫌だ!私と共に生きてくれると約束したではないか!新しい世で、共に生きようと、昨夜契りを交わしたではないか!」
「春、俺は……」
「舞里姫様、私は貴方をお慕い申しておりました。だからこそのこの革命。だから敵討ちなどしたくはない。私は廉之助の魂を胸に、この国の新しい世の為に!ここで散る!」
最後の剣舞のシーンと舞里姫の語りのシーンが重なる。
最後に大須賀が戦いの中で息絶えるシーンと、舞里姫が捕えられるシーンが重なって終わる。
上映が終われば拍手喝采。なぜこれが最優秀賞に選ばれなかったのかは謎である。