第58章 original〜五月晴れ〜
「必ずや!3年4組の沖田先生に勝つぞ!史上初1年生で最優秀賞だ!今年はとれる!いけるぞ!」
みんなめちゃくちゃ盛り上がってる。私の鞄の中に入ってるささこも盛り上がってる。
「……ってこの霊圧!」
なんで、リンがいるのさ……っ!!
キョロキョロ見渡して、先生の話が終わってから周辺を探した。
「素敵な格好じゃないですかぁ!」
「リン!」
死覇装姿のリンがクスクス笑ってる。
「カメラ係はお任せあれ。この為に私は有給使いました!」
尸魂界で晒しものにされる……
舞台は大成功。2日間に及ぶ文化祭で、二度の公演を行い、かなり評判は良かったものの、最優秀賞は3年4組の沖田学級がとった。第2位として我が学級が選ばれたのだが、ベストアクター賞に私が選ばれた。これは投票で選ばれるもので、ささこの『認知度をあげる』という目的は達成されたと言ってもよい。
「佐伯ポインティさん?やっぱり女の子だったんだー!」
「大須賀役がかっこよすぎてファンになった!」
「写真撮ってもらっていいですか?!」
「ポインティちゃん!やっぱり剣道部に入ってよっ!」
「あのさ俺、2年のサッカー部なんだ。もしよければLINE交換しない?」
文化祭の最中に声をかけられること十数。声をかけられずとも視線を感じるのは数十。ちなみに文化祭後にはインスタフォロワー数が爆増することになる。
「ささこ、これからの学校生活大変なるよ。」
「注目の的じゃないですか!」
「男女共にモテてますね!ええ!そんな目で見られるの初めてだから困るよ……」
「あの、ポインティちゃん。」
「あっ、君島さん。」
君島うたさん、彼女は舞里姫役を演じたクラスメイトだ。中学からの演劇部らしく、小さい頃は劇団にもいたとかで、華がある。演技も素晴らしいものだった。
「うたでいいよ〜」
「うたちゃん、お疲れ様。」
「お疲れ様。ベストアクター賞おめでとう。」
「ありがとう。私はうたちゃんが取ると思ってたんだけどね。」
「ううん、舞台でのポインティちゃんかっこよくて、本当に私の騎士に見えたの。ベストアクター賞はポインティちゃん以外にいないって思ってたから嬉しい。」
「私も舞台に立ったらうたちゃんがお姫様に思えたから、必死だったよ。案外憑依型俳優とか向いてるのかな?」