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【BLEACH】

第57章 完現術篇 結


「いぇーい!私の勝ち〜!」
「仕方ないッスね、茶請けはアタシがそこのコンビニで買ってきます。ポインティサンは体拭いて待っててください。」
「お湯沸かしとくねー。」
「湧く頃には戻ります。」





傘のせいか、この世界に自分ひとりだけのような感覚になった。ポインティはまだ子どもだ。ほんの少しのことでも心が揺らいでしまう、そんな成長過程の真っ只中で隊長という要職に就いている。彼女の心が重くなる原因は極力取り除かねばならない。ましてやその原因が自分などとはあってはならないことなのに。


「皆から聞いたぞ。荒れておるな?」
「夜一サン。」

ブロック塀の上に佇む黒猫姿の彼女を傘の中に入れてやる。彼女は毛ずくろいをしながら続けた。

「せっかく一護に死神の力が戻ったというのに。お主は全くどうしてそんな顔をしておる。」
「えーと」
「ポインティのことになるとお主は本当にただの男になるのう。情けない面を晒しおって。話し合ったのではなかったのか。」
「そもそも、ポインティが謝る必要ないんスよ。」
「お主の気持ちの問題か?」
「実は月島に抱かれるポインティを見かけたんス。それを見る前までは、少しの苛立ちはありましたが、その日のうちに割り切れましたし、なんとも思ってなかったんス。ただ、あれを見るとこの辺がぎゅっと苦しくなって……。」
「なんじゃ、嫉妬か。」
「それなら良かったんスけど。アタシはね、ポインティが幸せで、笑顔で生きていてくれたらそれでいい、彼女の隣を歩くのが自分じゃなくても構わないと思ってたんス。だけど、耐えられないかもしれない。」
「そんなの考える必要はないだろう?ポインティは喜助のことを好いとるではないか。」
「ええ。でもそれは蓮美の情や記憶があるから。あの子自身はどうなのかと考えてしまうこともあるんスよ。だから、彼女には今の生を生きて欲しい。最終的に選んだのが僕だったとしても、これからたくさんの人と出会う彼女の視野と選択を狭めるようなことはしたくない。と、思ってたんスけど、そう思えなさそうだということを自覚してしまってね。彼女を誰にも取られたく無いし、この手の中に入れておきたいとさえ思ってしまったんス。」

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