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【BLEACH】

第55章 完現術篇 序



え?と聞き返すより先に、違和感の方が勝っていることに気がついた。

「貴方の大切な殿方は浦原喜助、彼でしょう。お忘れですか。」
「ええっと……」
「一時は術に嵌ってしまいましたが、真を映す私の能力を信じて申し上げます。月島秀九郎は、ポインティ様の敵でございます。」
「秀さんが?」

そんなわけないじゃない。だって、月島さんはずっとずっと私の傍にいてくれたんだから。

「それ自体が月島によって作られた架空の記憶です。全て現実には起きてません。」
「なぜ彼がそんなことをしたと言いきれるのですか。」
「そんなこと知りません。だって貴方と月島は一度しか対面していません。」


大きな鏡が私の眼前に再び現れた。先日、秀さんとばったり出会った日の映像が流された。

しかしそこには、刀を抜き、私の身体を貫く様子が映された。

「この刀の能力により、記憶改造が行われたと思います。今、花月にポインティ様の身体や魂魄内に彼の霊力や霊子が残留していないかを調べさせています。」

違う、こんなの、いやむしろこの映像自体が誰かによって作り出されたものなのではないか。だって秀さんはずっと昔、路頭に迷って飢え孤独だった私を救ってくれた。再会してからもずっと私を支えてくれた。前の戦いでも、彼のおかげで尸魂界も現世も守られたのに。

「水月。」

私は眼前の鏡を割った。

「ポインティ様!」
「秀さんのことを悪くいうのは、例え私の斬魄刀であろうと、いえ、斬魄刀だからこそ許さないわ。」

花月の反応がない。それに皆の反応も薄い。

「守護せよ 氷月!!!」

ここは水中。水を凍らせておけば彼女の動きも鈍くはなる。しかしそんな氷月からのレスポンスも鈍いので、斬魄刀を頼りにはできない。

「……花月!まだなの?」

割れた鏡の破片が再び集まり、元の形に戻った。

『ちょっとまってよ〜。見つけ出すのが一苦労なんだって。水月と一緒なら探せそうなんだけど……。』
「無理ね。これからポインティ様と、刀を交わすから。」


水月がゆっくりと移動を始めた。右手には水月の刀身がある。
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