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【BLEACH】

第54章 original~反実仮想篇~



「運良くも……というか今は意図的にと言うべきかもしれないけれどこの雨によって水月の領域は広がっている。それにこの子達は空間移動を得意とする刀でね。それなりの条件や制限はあるけど瞬間移動ができる。」

水月の場合、卍解の状態で刀身から出た水が付着した場所への瞬間移動が可能だ。乾けば出来なくなるのが難点である。

「そんなことで勝ったつもりか。」
「貴方なら知っているはずです。人の体内にどれだけの"水分"が含まれているか。」

彼は表情を変えた。

「卍解状態の水月はそれさえも操れる……というのは少々違いますが。あなたの身体に斬り込んだ際、水月の水……涙を血流に乗せました。あなたの血液、そして水分は彼女の涙として認識される。つまり」

藍染は呻き始めた。

「マグマのような高熱の水で内側から焼かれますか。それとも流氷漂う北極海のような水で凍え死にますか。その傷口から貴方の血液を抜いてしまっても構いません。体液を蒸発させることも可能です。……そうですね。ギン隊長の受け売りですが……」

心臓の辺から大きな穴が開き、そこからどばどばと血液が流れる。

「胸に穴開けて死ねるのは本望でしょう。」

間もなくして藍染副隊長の魄動は聞こえなくなった。

「水月。」
『はい。もう大丈夫です。』
「みんなごめんね。」
『全く、お前はほんとに……今度忘れたら二度と守んねぇからな!』
「ごめんごめん……」
『藍染との戦いの時に水月の卍解習得出来ていたら勝てたんじゃない?』
『風花戻ってきた!さっきまで拗ねてたのに〜』
『わたくしの卍解発動には条件があります。鍛錬次第では軽いものになりますが……。だからそう簡単にできるものではないんですよ。それに、』

がたっと濡れた地面に座り込んだ。

『霊力の消費が虚化のそれと桁違い。』

「ポインティさん!」
「なかなかの技でしょ。」
「どうですか、斬魄刀は。」
「いいものですね。」

そう言って微笑み返した。

「ギン隊長と東仙は既に制圧済です。」
「そうっスか。」

喜助さんに支えられながらゆっくり立ち上がった。

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