第54章 original~反実仮想篇~
「まぁまぁ、そう落ち込まないで、喜助さん。見た目年齢気にしても仕方がないよ〜。」
じゃあこんなエロ親父でも一緒に歩いてくれますか?なんていじけながら言うもんだから、あーうん。と流した。
「やめて!もう負のオーラ出さないで!!頭からきのこ生えそうなんだけど!」
「店長が発酵しそう……」
「喜助さん、ガチでショック受けてるの?そういうノリかと思ったのに、え?まじ?」
部屋の角で丸くなっている彼の様子を伺う。顔が見えんことにはなんとも言えない。謝った方がいい?
「喜助さん。ごめん、ちょっと言いすぎた?いや、あのね。確かに見た目年齢差はあるけど、本気で気にしてるわけじゃないよ。」
「周囲から見たらどうっスかね。」
「パパ活かな。……いやいや、冗談!聞いてって、喜助さん、喜助さん顔良いよ、かっこいいよ。前から思ってたけど、かっこいい。無精髭剃ったら若く見えるかもしれないけれど、そのままの喜助さんも渋くて好きよ。どんな喜助さんも素敵だからね。……って、雨どこ行くの?」
雨が去っていった。
喜助さんに変化はない。
「喜助さん、ちょっと、聞いてる?……ねぇ?」
まじで怒ってる?そういうタイプだっけ?
確かに私たちには年齢の話は耳が痛いものだから、冗談でネタにするべきではなかったかもしれない。
「……ごめん。気に障ったなら本当にごめんなさい。」
謝っても、反応が無くて……なんだかそれが少し腹が立ってきた。いや、無視すんなよ。
「ねぇ、聞いてる?」
反応がない。
「はぁ。そうやっていじけてたら?」
私はそのまま部屋を出た。というか、商店を出た。
そのまま向かった先は、ある一軒家。
「一護!!」
「はぁ?お前何してんだ!」
2階の自室から一護が顔を出した。
「家にあげてもらえる?」
「なんかあったのか?」
「いーから!!!早くして!」
「なんでそんなキレてるんだよ。」
と言いながら玄関を開けてくれた。
「お邪魔します!」
「機嫌悪すぎだろ!って勝手に俺の部屋行くなよ!」
一護の部屋に入り、そのまま押し入れを開けた。
「ルキアの部屋、借りるね。」
「いや、それ俺の押し入れ。」
「あぁ?」
バタンと音を立てて閉めた。