
第52章 original~空座町怪死事件篇~

「総隊長に報告したついでに、彼女についてお話したんッスよ。というか、アタシが彼女を監督しろと言われてたんで、まぁ任命から数年経って初めて仕事をしたってことッス。」
「そんなん初耳やな。」
これは藍染との決戦後に言われたことだ。
「ここでの記憶があるとは言え、まだ14の子どもッス。多感な時期の彼女を支えてやって欲しいと言われました。」
「あのじーさんええとこあるやん。」
「特別扱いする訳ではないが配慮は必要だ、と。彼女を死神にするにあたっての約束だったそうッス。」
「そのせいで俺はしょんべんちびる思いしたんか。」
「すんません、でも彼女の"優しさ"は危うい。一般隊員ならば構わないですが人の上に立つ者としては……それに、あのまま無茶なことされ続けたらいつかきっと取り返しのつかない自体に陥る。だから、誰かが言わなければならなかったんッス。」
「テメェで言えよ。」
「ええ勿論釘は刺しますが。今回はアタシの為に動いてくださったことですし、実際彼女の無茶が無ければ今ここにいないでしょう。あんまり強く言えそうになくて。それと、アタシが指摘しても説得力がないでしょう?」
「だから総隊長に頼んだ、か。どちらにせよ喜助のせいやないか!いっちょ前に人の上に立つこと説きやがって!」
「あはは、まぁ一応今のところは先輩ッスから!……アタシが隊長だった期間なんてあの子はすぐに追い抜いて、頭が上がらなくなるんでしょうねぇ。」
「お前、これからどうするねん。あの子。」
「さぁ、どうなるんでしょうか……デートはさせませんからね?」
「は?そんなん黙ってするに決まってるやろ。デートは許せ。でも、俺以外とデートするよりはましやろ。」
「いや、平子サンはダメっす。…とりあえず彼女が成人するまでは監督者でいようかなと思います。まだまだ若いし、アタシだけを見ているのはよくないでしょう。色んな人と関わって欲しいっスから。」
「あーぁ、ポインティちゃんどっか行ったら知らんで?」
「そん時はそん時ッス。彼女が幸せならアタシはいいんッス。」
平子サンは舌打ちをした。
「お前が自己犠牲だのなんだの、ポインティに説いても説得力ない理由わかったわ。」
手をひらひらさせながら帰っていく。
「せや、この前言ってた、一護の霊力取り戻す……俺は協力するで。」
「では、お手隙の時に家へ遊びに来てくださいッス。」
