第10章 Prologue:抜擢
「リン、レン、一つだけいい?」
「ん?なに?」
「蓬莱『さん』ってつけるのやめてくれない?!蓬莱山に聞こえるの。散々ネタにされてきてもううんざり!」
「蓬莱さん、蓬莱山……」
「東雲!わざとでしょう!」
「いやいや、わりぃな。」
一方、レミリアさんはブツブツなにか言いながら明後日の方向を見ている
「あぁ、失敬、隙あれば公式やら化学式なんかを解く癖がありまして。お気になさらず。」
「は……はぁ」
私がこのメンバーを束ねるなんて出来るのだろうか。
「鏡山姉が副隊長でいいのね」
「レンもだよ!」
「ええ?!僕も?」
「私たち、2人で1つなんだから!」
「……困ったなぁ…」
「総隊長も許してくれるってーー」
後日、ダメ元で言ってみたが許可してくれた。
新隊舎は隊長の内定があってすぐ建設準備が始まった。和モダンなデザインにしてもらい、空調や水洗トイレなど現世的な機能を取り入れてもらうことになった。完成するまで半年ほどは仮設隊舎で過ごすことになる。
「ポインティ!!」
乱菊さんと雛森さんだ。
「あんた探してたのよ!」
「え?」
「隊員の皆さんにはもう言ってあります。少しついてきてください。」
と連れてこられたのは呉服店だ。死覇装取り扱い店。
「私達からのお祝いだよ。」
「オーダーメイドしてもらいます。可愛い死覇装作りましょ!」
どうやら死覇装をプレゼントしてくれるそうだ。
一応断ったが乱菊さんの威圧に負けた。
「あとはデザインよね?やっぱりミニスカ?!」
「ミニスカかぁ」
「ちょっとそれは…」
ふっと思い浮かんだある姿
「あ、そうだ、スカートタイプの袴!大学生の人が卒業式に着る袴みたいなの!可愛いですよね!」
「大……学生?」
「スカートタイプいいんじゃない?」
「あの、膝すこし下くらいのスカートタイプの袴みたいな死覇装お願いします!」
隊長羽織は紫檀色、袖のあるタイプにしてもらっている。
着るのが楽しみで仕方が無い。
「任命式には間にあわせなさいよ。」
と乱菊さんが釘を刺した。
「あんた、隊花とか決めてるの?」
「隊花は決めてあります。本当はみんなで決めるものでしょうが隊長権限で私が決めました。」
「隊花なんて気にしたことないしいいんじゃぁない?」
「それで、なんの花なんですか?」
「金木犀です。」
