第52章 original~空座町怪死事件篇~
「っあぁ」
「大丈夫ですか。」
彼の近くにもう一つ鍵があるのがみえた。
「喜助さん!こっちきて!」
鍵をさしこむと手錠が落ちた。
「ありがとうございます。……さて、この方相当酷い怪我をしていらっしゃるようだ。」
月明かりで少し建石さんの様子がみえた。
顔は血に濡れ、苦悶の表情を浮かべている。
「まさか……拷問でもされたのですか?」
「建石サン、しっかりしてください。」
「彼を抱えてこの窓から外に出て、東雲四席たちと合流しよう。元四番隊の救護班の隊員がいるので、彼に診てもらうのがいいと思います。」
「それがいいッスね。霊子固めて歩くことできませんけど……アタシの骨折くらいで済むでしょう。」
「ということで、建石さんすぐに治療してもらいましょう。動かしても大丈夫ですか?」
声をかけたとき、一際大きな声をあげた。
「建石サン??落ち着いて!」
「あ、あ、ぁぁ、」
「建石さん!!大丈夫ですか!」
建石さんは私の腕と肩を掴み、縋り付くように訴えた。
「…事件の…黒幕は、片桐……」
「片桐松治ですね、」
「記録を……残し……た、、」
震えながら差し出されたものはしわくちゃな紙だ。それと、この病院の地図も渡された。
来たる調査隊へ
第一班、第二班の全滅を確認した。斬魄刀を奪われ自力で帰ることが不可能である。そこで少しでもこの病院の真相を暴く為ここに残る。記録を残し、敵に見つからぬよう院内に隠すため、探して欲しい。
20××.3~15 十三番隊 建石篁
「安心してください。どこが痛みますか。直ぐに貴方を尸魂界へ送ります。治療の手配もします。」
「身体の……全部が、痛い……」
「気をしっかり。」
「俺は……たすからない、もう、、」
「具体的にどこが痛いか教えてください。」
私が彼につきっきりになっていると、喜助さんが私の肩を叩いた。
「廃病院でも使えるものがあるかもしれないっス。探してきます。」
「お願いします。」
霊力が扱えない以上、声をかけるしかどうすることも出来ない。
「生物兵器は、寄生 する、」
「生物兵器がいるんですね。……寄生するものなのですか。」
「生物兵器と、片桐、俺たちの仲間以外はここにはいない、早く、早く1階に、」