第52章 original~空座町怪死事件篇~
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「え、開いた」
「開きましたね……外も暗いです、病院の廊下ですね。」
監禁はされてないようだ。
「荷物は?喜助さん、斬魄刀!」
扉を閉めてもらい、部屋の隅まで歩いて手荷物を確認する。
「ありませんね。」
「私の斬魄刀あるから……」
いや、この感じは無い。
そうか、風月を手にしたまま倒れたのか。
「無い、みたいッスね?」
「すいません……」
「貴女が謝ることないッス。」
「でも、大丈夫!霊圧の届く範囲にあるなら手元に戻ってくるし、花月なら手錠の鍵外せるよ!」
そう言って霊圧を上げてみたが
「あれ、あれ?」
霊圧が上がってる気はする、しかし広範囲に広がっていく感覚がない。
「霊圧、感じませんよ?」
「そんなはず……え、霊圧は上がってるんだけど、こう、返ってくる?へばりつく?わかんない、身体についてる感じする。」
「…………。」
喜助さんは私の手錠の部分を見た。
「これが原因ッスね。」
「なに、手錠?」
「いいえ、ブレスレットです。」
「……まぁたブレスレット?」
ブレスレットにいい思い出が無さすぎる。
「霊圧を身体から離さないようにするブレスレットです。」
「それって、囚人がつけてたりするよね。」
「ええ。霊力の干渉範囲を制限する目的でこの材質の拘束具などが使用されますね。」
「ブレスレット、外せそう?」
「番号が必要ですね。」
「えぇ……暗証番号?」
「番号ということはここから出さえすれば最悪なんとかなりますよ!」
一つ一つ試すつもりかな?
「窓の外の景色は……ここは2階のようです。西側ですね。」
「私たちを拘束してどうするつもりだったのか……というか、私たちのこと見えてる人ってことですね。」
「そうなりますね。……しっ」
喜助さんの合図に口を閉じる。
トン、トン……トン…………トン
不規則な足音が聞こえてきた。
喜助さんは私を背に隠すように立った。
ガタッと扉が揺れる。
そしてゆっくりと開いた。
身構えたが、扉を開けた人はそのまま前に倒れ込んだ。
「……え」
その人は匍匐前進しながら、荒い息をしながらゆっくりと進んだ。
「死神?」
喜助さんの言葉によく目を凝らしてみると、死覇装らしき服装の男性だった。