第52章 original~空座町怪死事件篇~
「ということで、一番隊の隊員に現世での調査をさせたのですが……六ノ宮の件で全員引き返すことになり代わりに十三番隊に調査を引き継いでもらったのです。」
私がいない間のことは全てレンに任せている。
「彼らからの報告が2週間程全く無い……のですよね。」
「左様。十三番隊隊員5名からの報告……否、行方さえも不明じゃ。」
「行方も?」
だんだんと空気が重くなってきた。
「霊圧などは……?」
「……反応は無い」
「GPSのようなものは着けていたのですよね。」
「もちろん。」
霊力の反応が無い、つまり結界を張っている等を除いては死を意味する。
「彼らからの連絡が途絶えた為、第二班を結成し、拠点へ向かった所、書きかけの報告書があったと連絡があった。」
レンが資料を見せてくれた。
被害者の共通点が本人又は親や祖父母などの親族が同じ市に住んでいることだった。その線から辿った先には、第一総合病院という廃病院が浮上した。土地は失踪した院長のものであり、今は代理の者が管理している。外観は廃病院と言うには整備されている。明日、内部の調査を行うことにする。
「報告は3日に1度。中日だったようですね。」
「二班に第一総合病院の場所を特定させて、向かわせた。連絡はない。現世駐在期限は昨日20時。しかし未だ穿界門を潜った形跡はない。」
「……彼らの安否は確認する必要があると思います。」
「そうだな。……では、この件は一番隊に任せよう。」
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最優先事項は死神の安否確認。第一総合病院に行かなければ。
病院にいた虚に死神が殺られただけで、怪死事件とは関係ないかもしれない。
頭の切れる喜助さんはどう考えるか、意見をもらいに手が空いてそうだった東雲四席と共に浦原商店へやって来た。
「……で、喜助さんに協力してほしいなぁ……なんちって」
「アタシがですか?」
「総隊長もOKって言ってました!」
「総隊長がOKでもねぇ……」
「店が大変ならうちの隊から人手は出しますよ!」
「隊長、結構カツカツっすよ?」
「うちには貴族さんがいるじゃない!ほら、使用人を!」
喜助さんは人手は大丈夫と言って話題を変えた。
「怪死事件、確かに気にはなっていました。新型ウイルスだとか寄生虫だとか騒がれていますが、恐らく、人間の知を超える物の仕業だろう、と。」
