第51章 original~投獄篇~
それからまた数日が経った。
明日の朝に最後の査問が行われ、刑が確定する。
脱獄のチャンスはそれまでなのに身体が重い。
明日の査問中も立っていられないかもしれない
それほど私は霊力を分解され続けている。
窓もないこの牢で時間を確認する方法といえば食事が出される時間だけだ。
殺風景すぎて何もすることがなくて気が狂いそうになる。
明日、私は無実の罪で罰せられる
その罪を甘んじて受けるしかないのか。
部屋の隅で蹲って考えるのをやめた。
そろそろ夜中になるであろう時、廊下に微かな足音がした
看守の見回りだろう。
私は顔を伏せていた
足音は私の牢の前で止まった。
金属がカチャカチャと鳴る音がする。
ギギィと思い扉の音がして駆け足でこちらに向かってきた
誰かが中に入ってくる気配で私は顔を上げたが消灯されていて何も見えない。
「もう大丈夫だ、ポインティ」
その声を聞いて私は涙が溢れて抱きついた
彼は背中に手を回して抱きしめた
「遅くなっちゃってすんません。こんなに痩せちゃって、可哀想に。」
暗闇から現れた突然の光が眩しくて、凝視できないが
私はその光にすがりついた。
「これ、改造した携帯用義骸ッス。ここに置いていきます。」
黒い玉を渡されて私はそれに風船のように空気を入れると義骸が現れた
「8時間はその状態を保っていられます。朝の食事までは持つはずです。それと、これを着てください。」
黒いマントを渡される
「これで霊圧を遮断します。アタシが着てるのと同じです。」
黙ってそれを着た。
「喜助さん、どうしてここに」
「長居はできません。早いとこ現世へ行きましょう。」
喜助さんは軽々と私を抱いて外に出た。
「ここから出られるの?」
「儂らを誰だと思うておる。」
現れたのは猫の姿の夜一さんだ。
「100年前とここの勝手は変わってはおらんのぅ。容易く侵入できたわ。」
「夜一さん、後始末はお願いします。アタシはポインティと共に現世へむかいます。」
「まかせておけ。」
鍵を夜一さんに渡すと喜助さんは瞬歩を使って走っていった。
「えーと確かこの辺りに抜け道が…………あったあった」
「また地下ですか……」
地下の中を暫く走っていく。
「喜助さん、私自分の足で走りますから」