第51章 original~投獄篇~
目が覚めると牢の中だったが点滴がうってあった。
「目が覚めましたか。」
その声の方向を見ると鉄格子の向こうに卯ノ花さんがいた。
その姿を見て、私は泣いてしまった。
「そこにいる限りは気分が優れることはないでしょうが気休めにはなると思います。聞けば殆ど食事にも手をつけてなかったそうですね。恐らく、鉄分不足による貧血だと思われます。」
「卯ノ花さん、私…私、本当に何があったかもわかんなくて」
「私はこの一件について言葉を交えてはいけないと命令が下っています。」
卯ノ花さんの言葉が胸に刺さる
「しかしそれ以外のことで私がわかることなら答えることはできるでしょう。」
卯ノ花さんは少し眉毛を下げた
私は気になっていたことを聞いた
「一番隊の……皆はどうしてますか。」
「一番隊は活動自粛、中央四十六室の監視下に置かれています。しかしその中でも席官や副隊長が隊員をしっかりとまとめているようです。新設の隊とは思えない程の絆の深さであると伺えます。これはなにより、隊長である貴女に対する信頼の厚さから生まれるものでしょう。」
「そう…ですか。」
卯ノ花隊長は席を立った
「その点滴が終わる頃に四番隊員を寄越します。」
ここからみんなの霊圧を探ることはできない。
迷惑を掛けてしまって申し訳ないと思う気持ちが募っていった。
いつぞやのルキアも同じような気持ちだったのかな、とか思う。
殺気石で作られたブレスレットを外そうと試みるも自の腕力では不可能だ。
「投獄刑だったら嫌だな…それならいっそ霊力剥奪されて追放された方がいいや。」
普通の人間としての生活が送れるようになるだろう。
極刑の可能性はあるのだろうか。
そうなれば双極の丘で行われるだろう。
もし、喜助さんがこの立場ならどうしたのだろう。
夜一さんに助けられず藍染に罪を擦り付けられていたなら霊力を剥奪されたうえで現世にやって来たのだろうか
彼の事だからどっちにしろ仮面の軍勢を助ける為に脱獄はしたことだろう。
喜助さんにもこのこと伝わってるのかな。
四番隊員が点滴を外して去っていった。
少しだけ楽にはなったが身体のだるさなどはあまり変わらない。
私は横になって静かに目を瞑った