第50章 original~怪異篇~
そして、私は目を疑った。
七海が落としたものは、掌サイズの瓢箪だった
「七海、それなに」
気付けば七海に詰め寄っていた
ただの瓢箪かもしれない。
でも七海が瓢箪を小物入れにしている様に思えない。私がタイムリー過ぎて過敏になっているだけかもしれない。
「ひょ、瓢箪」
「見ればわかる。中身は?」
「ちょっと、ポインティちゃん、どうしたの?」
私の剣幕に先生はおどおどしている。
七海は瓢箪を包んで離さない
「それ、鷹司の家紋だよね?」
瓢箪には鷹司家の家紋があった。
なんで七海が持ってる、鷹司家とどんな関わりがある
「なんで、鷹司のって……」
「答えて、七海。その中身は?鷹司の瓢箪を持ってる理由は?」
「い、言えない!言ったら……言ったら……」
口を紡ぐ七海
ここでもたもたしてられない。
七海は窓の外を見ていた。
「もしかして…虚の気配がしてるの?」
「……虚…?」
「二人共、いい加減にして。七海ちゃん、しんどいなら保健室に行きなさい。」
先生が痺れを切らした。
七海が先生を見たその一瞬で七海から瓢箪を奪った
「返して!!」
その途端、突然巨大な霊圧を近くで感じた
「……え、なにこの霊圧」
どん、という音とともに窓を見ると張り付く虚がいた。
「ポインティのせいだ!!悪霊が来た!!私じゃどうしようもできないのに!!」
男子が笑うのも無理はない。
「おい、七海どうした?!」
「悪霊だって~ウケる」
七海に虚が見えている。
「あれが見えるの?」
「ポインティにも見える……?」
「見えるよ」
「どうしよう、どうしよう…もうあの人たちを頼れない……どうしよう」
「七海、大丈夫。」
「大丈夫なわけない!ポインティはあれが何か知らないから!!」
「知ってるよ。」
「え……」
「七海よりよっぽど知ってる。」
「なんで」
私はコンパクトを胸に当てた。
肉体と魂魄が離れる
「おい!ポインティ大丈夫か!?」
「待って、あれなに!?!」
「お前、あれが見えてたのか!!」
「ポインティが2人!?」
クラスメイトの何人か見えているようだった。
「ポインティ、その格好……」
「私はあれを倒す専門家 ー死神よ」