第50章 original~怪異篇~
翌昼に現世へ帰りそのまま学校の昼休みにささこと身体を入れ替えた
「そうそう七海さんの様子がどうもおかしいのです!」
「七海が?」
「何でしょう、こう……うーんザワザワしてます。」
「ザワザワってなに?」
「わかんないです。」
ささこは喜助さんに作ってもらったぬいぐるみこと携帯用猫型義骸に入って街へ出ていった。
教室に戻ると七海は机に突っ伏して眠っていた
「しんどいの?」
「あぁ……ポインティ」
顔色も悪い。
「保健室一緒にいく?」
「熱は無い……ただ身体が重くて」
おでこに手を当てるが確かに熱は無い。
「夜にどっか出歩いてたりしないよね?寒いから真っ直ぐ帰んなきゃだめよ」
「うん……」
チャイムが鳴った
「席に着いてない人だーれだ!はい、チャイム始業できるように心掛けようね!はい、始めますー」
それにしてもささこの言ったザワザワしてるとはなんだろう
確かに、いつもより挙動不審でキョロキョロしてるように見えなくもないが。
「はい、皆繰り返してね。祇園精舎の鐘の声」
古文か。着いていけるかなぁ
すると突然、近くで虚の気配がした。
しかも一体や二体なんかじゃない。十は超えている。
「……あぁ あ ……」
私が窓を見ていると七海が鞄を抱える様にして抱いて机に突っ伏した
「どうかしました?七海ちゃん。」
七海の異様な様子にクラスが注目する
「せんせーい!七海、ずっと具合悪そうでしたー!」
と学級委員が言うと先生はより一層心配した表情になり、七海の机に移動した
「具合悪いの?保健委員に保健室連れていってもらう?」
七海は何も応えない
七海の様子は気になるが、異常な数の虚が現れた以上そちらを優先しなけれはならない。
ここは霊重地ではない。
虚の霊力に弱い魂魄もある。
影響が及ぶ前になんとかしないと。
ささこは……遠い所にいる。
全く、こういう時のソウルキャンディなのに。
肉体にはここで寝てもらおう。
私はコンパクトを胸に当てた
「ねぇ?七海ちゃん、どうしたの?」
先生が七海の肩を揺らしている
その反動で鞄から物が落ちた
落とした物を慌てて拾い上げた七海はそれを胸に抱くように隠した