第50章 original~怪異篇~
そうして一つの報告が上がってきた
式神というのは虚そのものだった。
瓢箪の中に入れた虚や、整の幽霊を式神ー虚に食わせて力を与えるのだとか。
満腹状態の虚は無理に襲わない。
その虚を護身の為に従えているのだという。
斉藤はそこまでの霊力が無いため、式神は持ってないという。
だから虚を退治しに来なかったと思われる。
「護身用に式神…か。式神っていつ使うのだろう。」
「虚に襲われた時でしょうか。」
「虚同士で戦わせるのかな。」
「強い虚は式神として使わそうとする、それが鷹司の霊媒師みたいです。」
「間違いないのよね?」
「はい、同様の報告書が3つの班から届いています。」
「わかった、総隊長に意見貰いに行くわ」
「虚を共食いさせ、整を食わせて使役するなど言語道断。即刻対応にあたれ。」
それが総隊長の指示だった。
技術開発局から大量の記換神機が送られてきた。
これを使って記憶を消せということか。
「……うーん。」
「どうかしましたか?」
「なんだか非道徳的というか……記憶消すのか……って思って。」
「話し合いなんてできませんよ。力づくってわけにもいきませんし。」
「それに、記憶を消すんじゃなくて、瓢箪に虚を閉じ込める方法についての記憶を世間一般の除霊の記憶に変えるだけです」
「うーん。」
納得はいかないがこれは尸魂界や現世のためだ。
3日後
「マークしていた者の記憶の置き換えはできました。」
全ての鷹司流の使い手を記憶を置換するのはまだ時間がかかる。
地道に続けなければならない。
「駐在任務とは別にこの件に関して動いてくれる人員を増やしましょ。レン、采配をよろしく。」
「夕方までに書類提出します。」
ふぅと机に突っ伏した。
「隊長、明日非番ですよね?」
「だけど今回の事あるから暫くはここにいるよ」
「駄目ですよ隊長。本業は人間なんですから。そちらの生活を疎かにしないでください。」
「いいの?帰っても」
「隊長が休んでくれなきゃ我々も休めません。」
「……じゃあよろしくね」