第50章 original~怪異篇~
現世に派遣される死神は、霊力が強すぎてはいけない。現世の人間の魂魄に影響を及ぼすからだ。空座町担当の死神は始解ができる程度の者と定められている。以前のルキアや芋……のように。
「たつきさんたちは耐えられたけど……」
『あの方達は特別ッスよ。そもそも霊重地に住む方たちは他の土地の魂魄より霊圧耐性が強い傾向がある。それに彼らは常に黒崎サンの近くで彼の霊圧を浴びてたんで、ある程度耐性があったと考えられます。果たしてポインティサンのご学友は如何なものでしょう。』
「んんんん。わかった、死神化しないで戦う…瞬歩使わなければ負担かからないし…八十番台なら一撃で倒せ……あ、ここ地下だ。」
すると、近くで咆哮が聞こえた。
「足に力が…」
霊力の無い子達が座り込む
『お話してる暇ないみたいッスね。では、アタシは記換神機を用意してお待ちしてます。』
「ありがとうございます。」
「ねぇ、なに?死神化とか記憶なんとかとか、誰に電話してたの?」
と七海が食いついた
「まぁまぁ」
私が霊圧と感じないくらいの霊圧で倒れるならやっぱり死神化なんてしたらだめか。逃げるにしてもみちるちゃんを起こさないと。
あの虚は半虚から虚になったばかりの為、攻撃意思はまだ無いように思える。もう少し放置しても構わない。
私はみちるちゃんに向かった
「人間に回動って効くのかな」
霊力は渡しちゃだめだし
とりあえず、魂魄に刺激を与えてみよう
胸の部分に手を置いてみた
「なにしてんの?」
「まぁまぁ見とき」
すると
「……ん……あれ……私」
みちるちゃんが起きた
「脳震盪ね、頭いたいでしょ?」
「いたい!!いたっ!!」
「動けそう?」
「う、うん」
「ポインティ、なにしたの?」
「秘密」
私はパンパンと手を叩いた
「はい、皆ここから出たいよね?」
「手はあるの?」
「あるよ。ついでにアレを倒す」
「そんなことできるわけ」
「出来ない事は言わないよ。」
「なんでそんなに落ち着いてられるの?!」
と七海が言った
「今はこの大人数を落ち着かせることが先決か。」
記憶は消すから、今、私の正体がバレても問題ない。
私は廊下に出た
「おい!!廊下に出たら危ないぞ!!」
「いいよ、みんな廊下に出ておいで、私の前に立っちゃだめよ」