第46章 original~霊障篇~
到着した先は空気の澄んだ田舎町。
「これは横浜ではないみたいだね。」
「あっほら、見て、現在地調べたんだけど……『守葺町』だって!」
「おひいさまが言ってた土地かな。」
そう言って見渡してみると、鬱蒼とした小高い森の中に建物が見えた。その建物から麓までに鳥居が見える。神社であることは間違いない。
「神社……みたいね。」
「ちゃんと管理されてますね。ほら、参拝者もいますよ。」
「ってことはあの敷地のどっかにボスがいるのか?」
霊圧を探ってみる。
「……リンはどう?」
「隊長こそ、どうです?」
恐らく二人とも同じことを思ったはずだ。
なんとなく何かの気配はするが、霊圧を感じるとかそういったものではない。
「花月は……うん。近くにいる。」
「一か八かで、花月の所に行ってみません?」
「私は賛成。だけど……」
肉体を持つ3人を見る。
「行った先で、特に問題がなければ呼びます。もし、肉体を持つあなた達が不利になるような所なら、こちらで指示をさせて頂きます。勿論従ってもらわなくても構いません。みなさんで考えてください。」
三人は了承した。
「花月!聞こえる?」
花月の気配を感じるということは、霊圧の届く範囲にいるということ。
「花月が刀の状態になった。これで見えるんじゃない?」
「はい!」
鏡の中は真っ暗だった。部屋なのか、壺の中なのか分からない。
「少し座標をずらしたところに移動します!」
あっという間に森から移動した。そこは岩肌を削って作った薄暗い部屋だった。
「湿っぽいな。」
「花月はあの先だと思う。」
花月を手元に呼ぼうとした時、後ろから足音が聞こえてきた。
「誰かいるのか?」
ランプを持って現れたのは、白髪混じりの壮年だ。
「見えてる……、?」
「どうだろう、、」
彼はすうっと目を細めた。
「……?」
私たちの近くまできてじっと見ると、掴むような仕草をした。
「見えてる?!」
瞬歩で移動したが、彼は首を傾げてそのままランプを小さな机に置いた。
「ちょっとだけ霊力があるのかな。」
そう言って彼の様子を見ていると、今度は奥から若い男性が歩いてきた。
「最深部に大おば様と、お上が入られました。」
「そうか。」
「で、大おば様が余計なものが入り込んでるかもしれない、と警告されてます。」