第46章 original~霊障篇~
「中で見たことを教えて貰える?」
はいはい!と元気よく返事をして語り始めた。
「この組織、メンタルクリニック?カウンセリング?をしてるみたいですよ。」
「宗教団体なんだよね?医療法人じゃないよね?」
「それって、法話とか、お告げとかそんなん聞かされるんじゃ……」
「んいやその類はしてませんね、カルテ見てきましたけど、相談内容が皆、霊的な相談でした。」
「例えば?」
「心霊写真、ポルターガイスト現象、原因不明の体の不調。」
「カウンセリングというか祓い屋みたいだな。」
「そう、それとは別に『霊が見える人』のカルテだけ別でまとめてありました。」
つまり、霊力がある人間か。
それらをまとめている、としたら
「治療法ってもしかしていま部屋で行われてることかな。カルテに記載されてなかった?」
「済のハンコだけされてました。あと、何回か来た人は済のハンコと付箋も。」
「ふーん、、なるほどね。……そっちの方の潜入の方がよかったかぁ?」
この団体は何かの目的で霊力を集めているらしい。しかし、当の本人たちに霊力は無く、私たちが見えない。
「……わかった、私が相談されにいってくるよ。」
「ええ!そんなの!また霊力取られちゃうよぉ!」
「花月に貯めてる霊力だって、あの戦いで使い切って、まだほんの少ししか貯めてないんですよね!ダメですよ!あたしが行きましょうか!」
「リンはだめよ、霊力の塊でしかない貴方が行っちゃどうなるかわからないわ。」
「じゃ、じゃああたしが行くよ!人間だし!」
「だったら俺が!」
一護はダメに決まってるだろう、つっこませるな。
「それは後で決めよう。部屋の中の人達が何人か起き始めたから、私も起きてくる。リン、着いてきて。」
部屋の中には僅かな芳香が残っている。
周りの人達は「すっきりした!」と晴れやかな顔だ。
「私は、ここの信者じゃないんだけど、このセラピー気に入ってね。それに、友達呼んだらお金もらえるし!」
「不眠気味だったけど、よく寝れたぁ!もうちょい個室とかだったらありがたいよね。」
などと言いながらロッカーの手荷物を出している。
「チャドさーん」
「滅却師?おーい!」
私とリンで彼らを揺さぶると、目をパチパチ開けた。
「私たちのこと見えますか?」