第46章 original~霊障篇~
薬のおかげか、快眠。
執務室へ向かうと、隊舎内は人が行き来している。
「隊長!今呼びに行こうかと思っていました!」
部下のひとりが私を天月ちゃんのもとへ連れていく。
「どうしたの?」
「例の組織に動きがありました。」
「引き継ぎをしたら天月ちゃんはあがってちょうだい。」
引き継ぎと共に例の組織についての動きを聞いた。
男女が朝から室内に行き来し霊力を奪っているようだとのこと。遠方より監視中とのこと。
「義骸に入って調査するように指示しよう。」
「では私の方からしておきます。」
いつも通り報告書の山を片付けつつ報告を待つ。
レンが険しい顔をして報告書を持ってくる。
「えーと、その組織へ向かった全員が霊力を奪われました。」
「なんてこったい。え、ほかの情報は?」
「地図と中の様子のスケッチならあります。」
「どうしてその組織が霊力を奪うのかとかは?」
「神からの救済の為、との旨が書かれてます。」
「宗教団体だからそうかなぁとは思ったけど。」
黄印風園は一部地域で古くから信仰されていた自然神を崇める神道に近い宗教だ。それが分派し、東日本を中心に活動範囲を広げている。
「内部調査には信者にならなきゃ。こういう宗教団体って信者集めするものでしょ?入信希望者を拒んだりしないよね。」
「実働班と言いますか、彼らはおそらくバイト感覚ですよ。歩合制でお金をもらっています。」
「それじゃあ、内部潜入の準備を行ってきてもらってもいい?」
「わかりました。」
しかし、ここでひとつ見落としていた問題があり、私が出向くハメになった。
ほとんどの死神たちは現世における常識を知らない。
「よくよく考えたら、ほとんどの隊士が現世任務初めてですもんね〜!スマホの使い方とか、人間の若者言葉しらなくて当然ですよ!!」
クレープを美味しそうに頬張るリン。彼女は貴族のはずなのになぜこうも現世的なのか。
「リンが着いてきたのはわかる。どうして」
「来ちゃった!」
「ウム」
「前から気になっていたからね。」
「手伝うぜ!」
織姫さん、チャドさん、石田さんそして一護。
「報告書にチャドさんが部屋に連れ込まれたとあった時点であなた達も来るかなぁと思ったよ。」
「困っているおばあさんに手を貸したら連れていかれた。」
「霊力を奪われたなんて淡々と言うから驚いちゃった!」
