第46章 original~霊障篇~
「隊長!!大丈夫ですか!リン!!!あれだけ飛び込みは危険だって言ったのに!!!」
「すいません、つい勢いあまって……怪我してません?」
「そう思うならどいてくれない?」
リンはあははと笑って私を立たせた。
怪我の有無を確認して彼女はニッと満面の笑みでVサインをした。
「パソコン、経費で落としてくれます!!!!」
『おー』ととりあえず拍手。
「なんですなんです!?リン、頑張りましたよ!?もっと褒めてくださいよ!」
「あーうん。ありがとう。」
「なんっなんっでっすか!てかここ一番隊舎じゃない!」
リンがチラチラと辺り見回す。
「総本部。隊長の霊圧に標準を合わせたんだろうけど、どこへ繋がるかは把握してからじゃないといけないってお父様に何度も」
「元一番隊舎!!!やばっ!!!!騒いだら駄目じゃないですか!」
レンの言葉を遮るリンはいつも通り平常運転のテンション。響くリンの声は総本部で働く連勤続き、睡眠不足、フラストレーション溜まりまくりの隊士の怒りを買うには十分過ぎたようだ。
「……謝ってきます。」
「ごめん。よろしく。」
「え、なになに」
リンを這縄で縛り、隊舎まで引きずった。
「斯々然々。だから総本部へ報告しにいってたの。」
「そーゆーことですか!」
「そういうことです。」
「だったら、そう言ってくださいよ〜」
リンは棚の引き出しから芋けんぴを取り出して食べ始めた。その引き出しから大量のお菓子のストックがあった。
「隊長なら食べていいですよ!でも補充お願いしますね!」
副隊長室を作ろうかなと本気で考えた。
そうこうしているうちに日が暮れはじめた。
寮や自宅に戻る死神。これから出勤の死神。遅番の死神。様々だ。
死神は職業であり存在でもある。故に勤務時間はあってないようなものなのだが、それでも一応一番隊では勤務時間を設けている。
この時間になると皆が帰り支度をする。
他の隊には隊舎に住み込み、好きで24時間働いている者もいるし、隊舎を生活の基盤にして非番でも休憩室などで過ごすものもいる。瀞霊廷内に家があっても、職場までが遠い者の方が多く、通勤をする死神はほぼいない。各隊、寮や専用の部屋などの居住スペースを設けている。