第45章 故郷
喜助さんは施設の機械に感嘆していた。
「凄いっスねぇ…はぁ~」
「ここでの仕事は基本的には情報処理です。それと、技術班では現世にある最先端技術を尸魂界に導入する為に日々試行錯誤を続けてます。まだ実績はありませんけど。これから役に立って行くと思われます。」
「ポインティさんはここで指揮をとってるんですか?」
「え?とってないよ。わからないもん。さーっぱり。」
「浦原殿の研究室に比べればこんなもの足下にも及びません。それに私は情報処理が得意とは言え技術開発に関しては専門外。科学や物理、技術開発、それを現実にする制作能力全て備えている貴方の様にはいきません。」
「……確かに、一つ物を作るのにもそういう知識もいるんだよね。」
やっぱり喜助さん凄い人だ
「かいかぶりすぎっス。…まぁ隊長だった者からのアドバイス……なんてたいそうなもんじゃないっスけど、焦ることなく地道にしていたらいいんッスよ。焦ってちゃなんにも生まれませんから。」
「喜助さん……」
「ありがとうございます、浦原殿。」
私達は技術情報課を離れた。
「じゃあ……次は」
「あれはなんッスか?」
渡り廊下から見えたのは鬼道の演習場だ。
「行ってみます?」
そのまま降りてその場所へ向かった。
鬼道班の隊員達が天月ちゃん指導の下鬼道の練習をしている。
「散在する獣の骨 尖塔・紅晶・鋼鉄の車輪 動けば風 止まれば空 槍打つ音色が虚城に満ちる 破道の六十三【雷吼炮】!!……ちくしょう、威力弱いなぁ」
「んん~……なんでだろう…もっともっと集中して詠唱してみるとか?」
と天月ちゃんが頭を抱えている。
「威力が弱いってわけじゃない。威力をキープ出来ていないの。霊力の出力コントロールができてない証拠よ。下位の鬼道で一定の霊力を放ち続ける練習をしてみるといいわ。」
私は後からアドバイスをした。
「隊長の御指導、ありがとうございます!!」
「やっぱり隊長が指導した方がいいんじゃないですか?…………ってなんでこの人がいるんです?」
と喜助さんを見た天月ちゃんがあからさまに嫌な顔をした。
「見学ッスよ~見学~。蓬莱サンの仕事ぶり見に来ました~」