第42章 テセウスの船
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今度いつゆっくりと話せるかわからない。
今日か明日にでもポインティと話せる機会を作らなければ
そう思い、テッサイさんや雨、ジン太には部屋に早めに入ってもらった。
市丸ギンの義骸は作った。
彼とポインティは恋仲ではないことはわかる。
だがポインティは彼に対して特別な感情を向けている
少しそれに妬けてしまう
顔に出てしまったのか、ポインティに兄のポジションを取られたことが悔しいかと聞かれた。
そりゃ……悔しいッスよ。
でも、ポインティさんにとっては
僕が兄であるという関係は記憶だけのものだ。
幼馴染みであることも
恋人であることも
全てポインティさんにとっては蓮美ポインティの記憶であり、その関係があったわけではない。
「浦原さん」
突然の名字呼びに少し驚いたが
テセウスの船、スワンプマンについて尋ねられたことに驚いた
哲学のことは専門外であるがその二つは割と有名な物であるためたまたま知っていた
「そんな難しい哲学の話、どこで聞いたんッスか?」
素朴な疑問だった
「ずっと昔に、瀞霊廷の中にある現世の本が売っているお店で哲学書を読んだんです。」
ずっと昔ってことは…もしかして蓮美ポインティだった時のことか?
「浦原さんはどう思いますか? テセウスの船、スワンプマン、これらは果たして元の物と同一の物体と言えるのでしょうか。」
ポインティさんの真剣な眼差しに思わず唾をのんだ
部品を全て取替えた船、死んだ人間と全く同じ要素を持つ人間、それは元の船や死んだ人間と同一といえるだろうか
こんな質問してくるなんて酷じゃないっスか。
「ポインティさんはどう思いますか。」
大人気ない、質問で返してしまった
「私は……わからないです。」
そして悲しそうな表情をした
「哲学に答えなんてない。貴方は答えを聞きたいんじゃなくて、アタシの意見を聞きたいんッスよね?」
「はい」