第41章 決戦
無事に空座町が現世に戻ったのを見届けたとき、私は気を失った。
目を開けた時は病室だった。
「卯ノ花隊長!!佐伯隊長の意識が回復しました!」
呼びに行った隊員と共に卯ノ花さんがやってきた。
「心臓に穴が空いたまま3時間放置なんて貴女は何を考えているのですか。」
嘘、意識戻った瞬間そんなこと言う……?
「傷口に雑菌が入り、化膿でもしたら、全身にまわります。隊長だからと気負うところではありませんよ。怪我人は皆平等。生死に関わる無理は愚かな者がすることですよ。……本当に生きているのが不思議です。」
「す、すいません……」
めっちゃ怒ってらっしゃる!!
「暫く入院です。絶対に安静に。なにかしようものならば縛道でベッドと縛り付けますよ。」
「こわ!!」
卯ノ花さんは病室から出ていった。
『崩玉の力がなかったら、あんた死んでたよ。』
直子さんの精神世界に引き込まれた。
「そうか、助けられたんだね。……でも、私は受け入れようと思わない。それに頼ったらあの人みたいになるよ。」
「それでいいんだよ。」
直子さんは玉座に座り足を組んだ。
「あっちにいなくてよかったわ。こうして虚の力でしかないのに、アンタのおかげで人格を得られたし。あっちには無いことよ。アンタだからあたしがこうして生まれたの。」
直子さんは喜助さんが生み出した崩玉から生まれた"虚"の力に人格が宿ったものだ。その一部が私の体内にあるが大部分は藍染の元にある。
「共鳴して、出て行かなくてよかったね。」
直子さんは顔を傾げた。
「あっちの崩玉に、あんたの魂魄を感じたわ。藍染の崩玉は、魂魄を集めて作ってるから。蓮美のときに、魂魄削り取られてるんじゃない?」
頭をグリグリ捻る。
「魂魄……取られた……ぼんやり……え、じゃあ私の魂魄て少ないの!?うっそ、それって寿命短いってことじゃん!?」
「崩玉があるからむしろ長いわよ。それに、何らかの理由で削られる前の状態になってるわ。」
「うーん、記憶が曖昧。それもいつか思い出すのかな。」
「面白いわね、あんた、飽きないわ。」
直子さんはふっと笑った。
崩玉とはこれからも付き合わなければならない。上手く私の力として変えて行こう。