第38章 過去編~鍵~
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「原因は究明します。」
私の魂魄は上手く融合しなかったらしい。
喜助さんがそれを謝ってきた。
「喜助さんが謝ることじゃないでしょ?霊力減ったけど、身体は悪くない。仕事も問題ない。喜助さんの言う霊力のタンクが削られたってことも、鍛錬すれば大きくなるんでしょ?私は死神じゃないから、鬼道使えるだけあれば十分だし。……ね?だから大丈夫だって。」
「魂魄が削られたということは、つまり、魂魄そのものの寿命が短くなったということッスよ。」
「ん〜でもそもそもの寿命長すぎるくらいだしなぁ。」
「現世へ転生されるときにもなにか影響あるかもしれません。」
現世への転生は正直もうどちらでもいい。
「もういいから。喜助さんは悪くないよ。謝らないで。」
「でも……」
「次、謝ったらほんとに怒るよ!」
喜助さんは口を噤んだ。
「は〜甘い物食べて帰ろ〜。喜助さんはお仕事、頑張って!あたしの事になるとすーぐ隊長の顔じゃなくなるんだからぁ。」
ぎこちなく笑う喜助さんの頬を包んだ。
本当に、貴方が悪いわけじゃないのに。
「ギンにもお詫びしなきゃねぇ。」
私は本当に気にしていない。昨日までの体の異常に比べたら、この程度の霊力の減少は問題ない。
喜助さんは送ると言ったが、私が却下した。
「忙しいんでしょ?皆待ってるよ〜」
振り向かずにお気に入りの甘味処までの道を歩いた。
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去っていく彼女の背中を見ていると、よく知る人物が肩を叩いた。
「ポインティの護衛は任せろ。」
夜一さんだ。
「ありがとうございます。」
「何度か狙われているからのう。用心に越したことはない。」
「……どうして彼女ばかり。」
「いつの世もどの世界でも"特異な者"は良い意味でも悪い意味でも目立つ。」
「彼女、死神になった方が良かったんでしょうか。死神になるな、なんて僕のエゴだったんじゃないかと。」
夜一さんは肩から手を離した。
「今からでもなれんことはないがのう。……どっちがいいなんてわからんもんじゃ。死神であれば自衛はできるじゃろうが、危険な場面は増えるじゃろう?」
「ダメっすね、科学者ってのは、答えを導きたがる、悪い癖ッス。」