第5章 Prologue:試験
「乱菊さんと私で突入しましょう。吉良副隊長はこれ以上虚が中に入らないように結界を張った後に合流してください。」
「さて、じゃあ突入でいい?」
「まだです。乱菊さん、始解をして灰猫を操ってもらえますか?」
「わかったわ。唸れ 灰猫」
「守護せよ 花月 粉砕刀種!」
刀からきらきらしたものが出ていく。
「洞窟の中にいる虚を灰猫で攻撃してください。」
「りょーかい」
互いの刀が洞窟の中へ入り込んだのを確認した。
「花月!」
私の掛け声と同時に暫くすると騒がしくなった。
穴から逃げ出す虚
「逃げてしまう!」
「逃しませんよ」
虚の仮面や身体から大きな花が現れ消滅する。
「あの花は粉々になった花月の刀が一定以上の霊力を吸うことで咲くものなんです。」
「じゃああの粉を吸ったら確実に死ぬわね。」
「はい。だから扱いが大変なんです。もし、人体にでも入ってしまったら…」
花が枯れるとそこから再び粉々の刀が現れ洞穴に入っていく。
「…あの中に入りたくないんですけど」
「同感ね」
「花月、そろそろ引いて」
『わかりましたです!』
「はい、これでもう穴の中は安心です。では、手はず通りに」
洞穴の中は案外広く、人工的に作られたものだった。
奥へと進んでいくと霊圧が感じられた。
2人で目配せをする。
すると身体が息苦しいほどの重圧感に襲われた
「この霊圧は!」
脈が早くなる。こんなにも大きい霊圧は初めてだ。
「さっきのは参ったナ〜」
響く男の声
「あぁ俺の食料ガ」
虚の残骸を見て困ったよう様な顔をして見せたのは体の形は人に近いが、鼻から上にかけて欠けた仮面をした虚だ。死神から奪ったものなのだろうか、刀を持っている。
「あれは虚?」
見たことが無い虚だ。
「乱菊さん、魂の食べすぎで虚が人間化しちゃうことってありますか?」
「そんなの聞いたことないわ……でもわかる……大虚より強い」
「大虚、か。今の俺はそれよりも力をつけた、大虚を超えた虚ダ」
「まさか、新種?」
「俺の名は、ペイナ・スタベイション。仮面を割って力を得タ。」