第5章 Prologue:試験
「あいつはどうするの。」
「花月の刃を花粉レベルまで細かくして体内に侵入させ、血液に乗って細胞を傷つけています。身体の内側からの斬撃ですよ。ほら、そろそろ」
虚の体が傷付き始めやがて虚の仮面が内側から砕けた
「容赦ないわね。」
「結構大変な技なので乱用はできませんよ。それに、乱菊さんの灰猫と似てるじゃないですか。」
「体内に侵入なんかさせないわ……ちょっと雨宿りしましょ。」
私たちは大きな木の下に入った。
「氷月、氷を張って」
氷で屋根を作ると乱菊はその下に入った。
「炎月は火を」
軽い焚き火を作ると濡れた服が暖かくなった。
「乱菊さんと市丸隊長ってここの出身なんですよね」
「ええ。瀞霊廷の方が長いけどね。」
「市丸隊長とは幼なじみと聞きました。」
「一緒に暮らしてたのよ」
「え?一緒に??」
「お互い身寄りも無かったし霊力がある者同士助けあってたんだけどねーアイツ、いきなり死神になるなんて言い出して。」
「市丸隊長の方が死神歴長いんですよね」
「ええ。そうなるわ。」
「……乱菊さんは市丸隊長を追いかけたんだ」
「ち、違うわよ!あいつ何考えてるかわかんないし!」
「確かに、読めませんね」
雨が止んだ頃には服も乾いていた。
「この霊圧はイヅルね」
間もなくして吉良が追いついてきた
「子どもは無事だ。」
「よかったです。」
「乱菊さんから全て聞いてある。そろそろ向かった方がいいかと」
「そうですね。」
まだ湿っている森の土を踏みしめ西の境界へと向かった。
暫く歩くと小道のようなところに出た。
「ポインティ、わかる?」
「はい。」
虚が一箇所に集まっていた。
「この先ですね。」
私たちは霊圧を消して近づいた。
「たくさんの魂魄を虚に食べさせその虚を自ら食し、力を得ているみたいです。魂魄消失の原因は狩りが上手くなった虚の仕業でしょう。」
「ポインティ、水月を使って中の様子は見れないの?」
「……そうですね、暗いですし水が少ないのでなんとも」
「数は10近くいると考えるべきですね。」
「特に強い虚がいる感じではないけれど」
「もしかしたら霊圧を消しているかも。」
「用心した方がいいですね。」
「さぁ、どうする?ポインティが指示してくれないと私たちは動けないわ」