第1章 Prologue:
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「ポインティ!またね!」
「あ、うん。」
屋上をじっと睨みつける。あそこに『黒い人』がいる。彼らは誰にも見えない。そして人知れず化物と戦っている。祖母の家がある空座町でよく目にするが、地元で見かけるのは初めてだ。背の高い人と目があった気がしたが、私は踵を返し、帰路につこうとマンションのエントランスへ入った。
「……え。ついてきてる……?」
野生のカンなのか、人影が近づいてきているように感じ、12階へのエレベーターのボタンを連打した。早く家に入ろう。と扉が開いた瞬間、部屋まで続く廊下を駆け抜けた。しかし、わたしは足を止めることになる。
柵にオレンジの髪で豊満な胸をもった女性が降りたったからだ。
数秒間見つめあう。そして驚くほど冷静にことばを紡いだ。
「あのーなにか御用ですか……」
「あんた、どこかで」
女性は後から追いついてきた少年と顔を見合わせ驚いた。
「俺が見えるのか。」
あぁ、やはりこの人たちは霊的ななにかなんだろう。
「みえちゃうみたいなんです……」
「松本、記換神機だ。……松本?」
「あ、はい。」
すると目の前が煙に包まれた。
あぁ、これは前にも数回されたことがある。この煙を吸ったあと、必ず記憶のどこか辻褄が合わなくなり、黒い人の事も忘れてしまっている。しかし数日後には思い出し、この煙を放つものが記憶を改ざんするなにかだと考察するまでに至っている。
また記憶の辻褄が合わなくなるのかと思い目を閉じた。
―――――――
「……あれ?」
またこの感覚。
『なにをしていたのか覚えていない』
空座町で黒い人に出会った時と似たような…
ってことは―――
「黒い人!どこにいるんですか!」
マンションの廊下だと言うことを忘れて大声を出す。
「隊長~効きませんよ〜どうします?」
「知るかそんなもん!」
どこか見覚えのある2人が姿を見せる。
「もう一回やってみますか?でも効かない気がするんですよね〜」
また煙に包まれたが、煙が晴れても今度はなんともなかった。
「だから!煙かけないでください!」
「これ壊れてるんじゃないですか??」
するとピピと電子音が鳴り、2人の表情が曇った。
「松本、虚だ!妙な霊圧の源かもしれん。急げ!」
「はぁい。」
2人は空をかけて行ってしまった