第1章 Prologue:
「隊長~せっかくの現世だって言うのに~任務ばっかで遊べないじゃないですか」
「てめぇは遊んでばっかだろ。そもそも、仕事で来てんだ。」
コンクリート製の高い建物の屋上。そこに置かれたベンチに座り膝に肘を置いて座る女性と屋上のフェンスに腕を組みながら器用に立つ白髪の少年
「はぁぁ。今現世で流行ってるパンケーキ。食べたいなぁ~」
「松本!お前も見張ってろ!!」
少年は女に向かって怒鳴るとそれに負けじと女も叫ぶ。
「見張るって何をですか!!」
「だぁかぁらぁ!西浜市で隊長格に匹敵する程の異常な霊圧を放つ『なにか』の調査に来てんだろうが!霊圧探っておけ!!」
「いやですね、わかってますよ~そのくらい」
「調子乗るのもいい加減にしろよ」
女はベンチの背もたれにもたれかかると自分の爪を見ながら話し始める
「だって~『なにか』ってのが漠然としてるし?何を調べるべきかわからないままここへ来て5日。なぁんにも起こってませんよ。重霊地でもないから空座町ほど虚も出てきませんし。あたしたちずーっとこうして外気に晒されてるだけじゃないですか。あぁやだやだお肌が心配。」
そしてはっとした顔を少年へ向ける
「第一、なんであたしと隊長なんですか!他の隊でもよかったでしょう!」
「今、尸魂界は変革の時を迎えている。色々制度が変わっているだろう。他の隊はそれの対応に忙しいんだ。」
「あ、わかった!うちの隊、暇だったんですね。そういえば最近なんにも仕事任されてませんもんね~」
「……書類の提出に間に合わなかったり、ミスが続いていたからな。仕事を外されたんだよ。」
「え~隊長~期日に出さなきゃ~」
「誰のせいだと思ってる……!」
「まぁでも?事務仕事なんかよりもこっちの方が楽だから構わないんですけど?」
「お前はさぼってばかりだろ。仕事しろ仕事。」
この2人の姿を認識できる者はいない。
はずだった
「やだ、あの娘すごいこっち見てるんですけど」
「気のせいだろ。」
「ちょっと後つけちゃえ!」
「あっおい!松本!!!」