第30章 いるべき場所
「お主がいなくなってから、喜助の頭の中はポインティのことばぁぁぁぁっかりだったんじゃよ!!」
「夜一さんそれは秘密ですよ!!」
「まぁ、良く話せ。暫くはこういう時間は無くなるじゃろ?」
そして浦原さんと2人きりになった
私は右手首を見た
「ブレスレットが……」
「ブレスレットなら破壊しました。安心してください。」
浦原さんの手がこのブレスレットに触れた時にわたしの意識が無くなった。
ただ目の前の者を殺せと言われ続けていた気がする。
その時は自分が何をしていたか知らないけれど今、思い出した
「っ……!浦原さん」
花月を出す。
「傷に障ります、ポインティサン。まだ大丈夫ッスからポインティサンが治ってからで」
「お願いします、治させてください。じゃないと私……罪悪感で押し潰されそうで」
これが真の藍染の狙いだろう。
自らの手で彼を殺させる
私は……私は浦原さんを殺そうとしてた。
浦原さんの力を侮っている訳では無い
だけどもしものことがあったら
浦原さんをこの手で殺すことがあったら……
何度も何度も藍染に壊され、修復できてないこの心の破片がさらに砕かれていく。
なにもかもが藍染の思うツボだ。
虚圏幽閉は私を壊すため。
そしてこちらへ帰したのは浦原さんを消すことができる可能性があった為。もし、失敗しても暫くは私に目をやることになる。対藍染のために計画していることを遅らせることに繋がるかもしれないし、単純に戦力減にもなる。
私自身も浦原さんと戦うことで精神、肉体的に大きくダメージを受ける。
私と浦原さんを無力化する為の虚圏幽閉だった。
あの人は私に選択肢を与えていたが、私が何を選ぶかわかっていた。
ここまで藍染に転がされて踊らされ、悔しさと怒りと悲しさが混じり合う。
もっと心が強かったら、ここまで傷つかなかったかもしれない
悔しくて、虚しくて、惨めで
幾重にも重なったものが音を立てて脆く崩れていった
「ポインティサン……」