• テキストサイズ

【BLEACH】

第26章 服従


振り返ったその瞬間、右手に蛇のようなものが絡まっていく。

それに引っ張られるように右手が封じられた。


よく見ると、花の蕾を纏う細い弦。


あの子の斬魄刀。


腕に絡みついた弦は強く引っ張り、自分の行動を邪魔しようとした。


ええの?君らのご主人様、あのままやと-



室内からは嗚咽混じりの嬌声が聞こえてくる。


彼女の霊圧が感じたことの無いほどに不安定になっている。


しかし、彼女の斬魄刀の技のひとつであろうこの弦は、拒絶している。


助けに行くな、ってことやろ

わかってる。行ったって、藍染隊長を倒すことなんて無理や。

せやけど、あの子助けることはできるかもしれへん。



声、ではない、しかし確実に、彼女の斬魄刀の意思が伝わってきた。


だいじょうぶ、いまはまだ、

あなたのそのこうどうは、たいせつなひとのために、

ほんらいのもくてきのために。





そうは言うても、あの子があの男に、心を砕かれていくのを黙ってみてられへん





あなたがここでこうどうをおこしたら、

きっとあのこはいまいじょうにこころをくだくでしょう

あれはやさしいから、このようにほけんをかけたんです

あなたが、じぶんをまもることで、たちばが、わるくならないように

あなたのつみかさねたことが、むだにならないように

たとえ、じぶんのこころがくだけても、あなたをまもるために





……そんなん、卑怯やろ





わたしたちの"愛し子"は、わたしたちがまもります


ここはどうか






それを最後に、弦は一輪の花を残して枯れてしまった。


その花を握りしめて、扉を背にして歩いた。ただひたすら、暗がりの、夜の城を、あてもなく。
/ 1032ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp