第23章 無情な月の下で
「どのくらい記憶が蘇ってるのかわかりませんが……アタシに何も言ってこないのをみると……大して戻ってないのか、それとも完全に戻っていて何も言わないのか。」
「そんなん今ここで考えんなや。俺は帰る。オマエんとこ行く言うたらひよ里がキレてうっさいねん。」
「ひよ里サンも元気そうで良かったです」
「『気安く名前呼ぶなやハゲ』って返すやろうで。……ま、またそのうち会うことになるやろ。ほな」
平子は一瞬にして消えた
「浦原さん!浦原さん!大変なんです!! 」
浦原はささこの話を聞くために夜一が待つ居間へ向かった。
ささこは簡潔に昨夜のことを話した。
急に呼びされて、共に空座町へ向かった。その後、倉庫が集まる場所で肉体を渡した。その時に、近くに味方になってくれる人がいるから探してと言われた。その後いきなり姿が見えなくなった。一晩中歩き回って平子に拾われ今に至る。
「ご主人様、見えない誰かと話しているようでした。」
「見えない誰かじゃと?」
「そう、見えない何かと!」
浦原喜助は嫌な汗が出てくるのを感じた。
「浦原さん!浦原さん!!」
「浦原!いるか!!浦原!!!」
「なんじゃ、騒がしい奴らよのぅ……おい、喜助?」
阿散井恋次と朽木ルキアの声に浦原は走り出した。
「浦原さん!!!大変なんだ、ポインティが!!」
浦原は固まった
嫌な予感が的中した、と。
「ポインティに何があったんじゃ。」
2人が尸魂界での話を伝えると浦原は壁に凭れた。
「…狙いの一つはポインティさんの中にある崩玉でしょう……しかしポインティさんの崩玉は先日仕掛けた鬼道が魂魄との接着剤の役割を果たしている。朽木さんにしたような方法で取り出す事は不可能だ。」
「じゃあ、どうなるんだよ」
「他に狙いがあるならばそれに利用されるでしょう。」
「…例えば?」
「それは知りません。聞くまでも無いっスけど、尸魂界の方でポインティさんや井上さんの救出の動きはありますか?」
「ポインティが、自ら破面の元へいったのか否かを調査する為に俺達は派遣された。」
「もし、ポインティが拉致されたと認められても救出隊は出さないだろう。」
「この世界か、ポインティさんと井上さんの命、天秤にかけるほどでも無いッスからね。」
「貴様!そのような言い方!!!」