第3章 Prologue:斬魄刀
「俺らの力は強すぎる。扱うには鍛錬が必要だ。」
炎月がちらっと風月と花月を見た。
「話し合ってまだ始解は早いって決めたのにお前らな……。」
「私は悪くないです!風月ちゃんが私の名前言っちゃうから……」
「だからって従わなきゃ良かったろ?」
花月が頬を膨らませた。
「花月を扱うには、霊力を扱う為の高度な技術が必要だ。花月を扱えるようになったら俺の力貸してやるよ。他の奴らにも話はしてみるさ。」
「ありがとうございます!」
「じゃ俺は帰るわ。」
そう言うと炎月は消えた。
「あの言い方だと、あたし達は扱い易いみたいじゃない!」
「それが僕らの取柄でもあるからね。」
私は気になったことがあった。
「結局あなた達って名前が複数あるのよね?」
「そうだよ。でも、私たちをまとめた呼び名もあるよ。」
風花が刀を出す。私の持つ浅打とは少しデザインの変わったものだ。
「私たちの総称は『万象御姿』」
「ばんしょうのみすがた?」
どこか中二病心を擽る名前だ。
とにかく、とにかく、はやくじぃ先生に知らせたい!
「今日からよろしくお願いします!」
別れを告げ、目をあけた。
「あれ?……あれ!!?」
手元にあったはずの浅打がない。
『私達は空間を行き来するのが得意なんだ。普段は精神世界に置いておくことができる。手元になくても霊圧の届く範囲なら引き寄せることが出来るんだ。』
右手を少し開いてみるとそこに風花が別れ際に出したのと同じ刀が現れた。
『さっきまで浅打だったけど、対話できたからね。これが本来の姿。斬魄刀だよ。』
帯刀せずとも持ち運べるとは便利すぎると喜んだのもつかの間。
「……あっ抜刀術できないじゃん!」
憧れの抜刀術をするには帯刀すべきかな。
それはともかくじぃ先生に言いたくて仕方なかった。
「じぃ!!じぃ先生!!」
先生はお茶を啜っていた
「なんじゃ騒がしい。……主、浅打はどうした。」
じぃ先生は眉間に皺を寄せていた。
「じぃ、見ててよ!」
右手を前に出すと刀が現れた。
「守護せよ 風月!」
霊圧が解放され壁にヒビがはいった。
刀が鎌になる。
「なんと……これは始解?!」
副隊長が驚いた。
「まだまだ!……守護せよ 花月!」
再び刀となった斬魄刀。
「どう?じぃ!!」