第20章 破面との対峙
「ルキア!」
一護が項垂れているのを横目にルキアに治療を施す。
しかし、私の回動だけではどうにもならない傷であるのは一目瞭然だ。
消えた霊圧を察知してやって来た恋次が一護に声をかける
「破面共は虚圏に帰ったのか?」
一護は何も応えない
「……勝ったのか?」
「敗けた」
「馬鹿野郎…生きてりゃそれで勝ちじゃねぇか」
「嘘吐くなよ。オマエがオレならそうは言わねぇ筈だぜ」
その言葉に恋次は一護から目を逸らした
「オレは誰も護れちゃいねぇ。ポインティの言う通り、足でまといだ……傷つけた奴を倒せてもいねぇ…オレは敗けたんだ……グリムジョー」
「阿散井副隊長」
突然名前を呼ばれた恋次はガラにもなくはいっと返事する
「朽木ルキアは極めて危険な状態です。私の回動ではどうにもなりません。」
「じゃ……じゃあ!!」
「止血だけは施しました。だけどこの穴を塞ぐのは……井上織姫の力が必要です。呼んできてもらえますか。霊圧を探ってこちらへ近づいてるみたいなので」
「はい、わかりました。」
数分後、織姫さんはすぐにルキアの治療に当たった
「ルキア…」
一護はそう呟き悲しそうな表情をしている。
「織姫さん、ルキアはもう大丈夫そうですね?」
ルキアの穴がだんだん塞がっていく
「もう大丈夫だよ!」
「じゃあ、私は浦原商店へ戻ります。」
「うん、お疲れ様!」
私が駆け出そうとした時
一護が私の名前を呼んだ
「……すまなかった」
「なんで謝るかわからないけれど。後悔の念に駆られているのならば今、自分が何をすべきかよくよく考えるべき。……もう気付いてるんじゃないですか?」
一護は俯いた
私は浦原商店へ向けて空を駆け出した。
浦原商店は慌ただしかった。
雨が戦闘に巻き込まれて重傷を負いテッサイさんによる治療が行われていた。
天月ちゃんとレミリアちゃんはすでに報告書を尸魂界に送っていた。
私もまとめる。
「雨ちゃんに蓬莱家の薬を渡してきます。」
蓬莱家は代々、薬剤師の家系としても有名である。
貴重な材料と熟練された技術。その効果は抜群で
蓬莱家の薬は上級貴族にしか手が出せないらしい。