第19章 揺らぐ想い
「やはり辛いか?」
「…辛いだけじゃないんス。嬉しい気持ちもあるんス。」
「……複雑じゃのぅ」
「この前、彼女に、普通の女の子として普通に学校へ通う方が数百倍幸せなはずだ。死神でいる限り、ずっと『死』と隣り合わせだ。って言ってしまったんです。」
「そんなこと言ったのか。」
「そしたら彼女、なんて言ったと思います?『死なないように千の備えをする。私は死にたくないから強くなる。死なないために準備することなんて皆やってることです。』って。」
夜一さんが豪快に笑った
「お主の教訓そのものじゃな。…その話をしたことはあるのか?」
「"彼女"にはしたかもしれませんね。」
「不思議な話じゃな。」
「どうして私の前から姿を消したんだ!101年間放りっぱなしなんてふざけないで!なんて、怒って出てきたんでしょうかね。」
「面白い冗談だな。しかし、彼奴はそんな女子じゃなかろう。」
「意外と嫉妬深いとこありますよ〜。」
「なら儂が一番あやつの恨みを買ってそうじゃのう。」
「羨ましいとは思ってたみたいっスけどね。」
「……こればっかりは儂はなんとも力はかせん。すまんな。」
「いいえ、夜一さんには助けられっぱなしっス。昔も今も」
「その話は無しじゃ。儂はお主の心が心配ではあるが……」
「とりあえずは今の距離感でいられるように努めます、自分の心を保つためにはそれしかないでしょう」
「それが一番じゃな。……ふっ、お前のそんな顔、彼奴が見たら吹き出すぞ。」
「タダでさえ老けたッスからねぇ~辛気臭い顔してたら余計暗く思われる。ポインティに怒られそうだ。」
『蓮美ポインティ』
あの写真に写ってた女性は蓮美さんで間違いない。
その人と瓜二つじゃ済まされないほどそっくりな私
浦原さんは今までどんな気持ちで私と接してきたんだろう。
彼女は一体何者で
なぜ私と彼女が、似ているのだろう
「さぁ、もう遅いんで寝ますか」
「そうじゃの。」
やば、ここにいたら気付かれる!どうしよう、
「……やれやれ」
「虚じゃの。」
ナイスタイミングー!
三つ指付いてお礼したい!
私は義骸を脱いだ。
「流石に、早い反応じゃな。」
「いってきまーす!」
とりあえず、虚さんには御礼申し上げ、そのまま尸魂界へ送った