第19章 揺らぐ想い
雨の指した人は雛森さんの写真に写っていた女性と同一人物だ。
瀞霊廷と思われる場所で撮られた写真。
浦原さんに寄り添うように女性が顔を傾け、肩には浦原さんの手がまわされている。
浦原さんが隊長羽織を着ているのに対して、女性は藤色の着物だ。
「ポインティちゃんおおきくなったらこんな感じになりそう」
見ればみるほど私にそっくり。
「雨はこの人の名前、知ってる?」
首を横に振る雨
「そっか。おしえてくれてありがとう、これは元の場所に返そうね」
なんというか、
みんな私に似た人を知っている、何故か隠そうとしていることに少し疑問に思った。
「ただいまです~皆さんいいコにしてました~?」
「おかえりなさい……」
私も顔を出した
「今日は夜一さんも一緒ですよ。」
猫姿の夜一さんが入ってきた
「お久しぶりです、夜一さん。」
と喉を撫でると音を鳴らした
「いつもお勤めご苦労じゃの」
「今日は何もしてませんけどありがとうございます。」
「さーてさて、晩御飯はテッサイが美味しいもの作ってくださいッス!」
「了解しました、店長」
「あの、浦原さん」
「はい?何でしょう。」
あの写真の女性は誰ですか
「いえ、なんでもないです。」
やっぱり浦原さんに聞けない。
晩御飯を食べ、風呂に入る。
その後はこれからの予定などを決めるために夜遅くまで起きていた。
「疲れたぁ……お茶のみにいこ」
部屋から出ると下の部屋からの灯りが階段に漏れ、浦原さんと夜一さんの声が聞こえてきた。
「藍染のもつ崩玉の成熟期間は四ヶ月ほどと見込んでます。」
「その間に皆がどれだけ力を手に入れることができるか……じゃな。」
「そうですねぇ。ポインティサンも部下達の育成に励んでいます。本人も修行を怠ってません。」
突如名前を言われて驚いた。
「副隊長の卍解は習得は済んだと聞いた。ポインティが蓬莱家の当主の卍解を扱えるようにしたとか。やはり教え方が上手いんじゃろうな~。ますます彼奴そっくりじゃ」
"彼奴"という言葉にひっかかった。
少し時間が経ってから浦原さんが口を開いた。
「姿も形も声も性格も霊圧もみんな同じなんスよ…」
その声はどこか苦しそうだ。
「…たしかに"似てる"では説明できぬ。」
はぁ、と大きなため息が聞こえた。