第16章 自分に勝つ
「おはよう、ございます。」
居間に浦原さんはいなかった。
隅の方に浦原さんの布団が畳んである。
「今日は遅かったですね……。」
「今日もの間違いだろ?雨。こいつ、いっつも起きんの最後じゃねぇか」
「ポインティ殿。朝ごはんは冷蔵庫にありますぞ。」
「ありがとうございます。」
台所へ行くと、奥に浦原さんがいた。
「おはようございます!ポインティサン!眠れましたか?」
「はい、眠れました。」
「そりゃ良かったっス。」
「あの、浦原さん……その昨晩は…すいません」
「何がですか~?」
「その…色々……」
「お気になさらないでください。」
「店長~!」
「はいはい、ジン太今行きますよ。」
浦原さんは何事も無かったのように振舞ってくれた。
朝ごはんを食べて食器を洗い、私は霊圧を探った。
そう、ある人物の。
私は玄関で斬魄刀を手に正座でその人物を待った。
「ただいまでーす!ひゃぁ~暑い暑い!さて、アイス大量買いしたし、今日は一日乗り切れるぞぉ!!って隊長、何してるんですか?そんなところで。」
「鏡山リン副隊長」
「はいはい、なんでしょう。」
「あそこの空き地、見ましたか?」
「テッサイさんが直した大穴ですか?ヤバイですね、あれ~」
私は霊圧をガンっと上げた
それに気付き、皆が各々の場所から顔を出した。
「ちょ、どうしたんですか……そんなに霊圧上げて…」
さらに霊圧を上げた。
「息しずれぇ……」
ジン太と雨が膝をついた。
「隊長、それ以上したら周りの魂魄に影響出ますって!」
スッと霊圧を引いた。
「何そんなにおこってるんです……」
「まだわからないのですか。」
「昨晩の破面の時、起きなかったことですかぁ!?」
「それ以外に何かありますか!」
また霊圧を上げた
「その霊圧やめてください!だ、第一、隊長も起こしに来なかったじゃないですか!」
「起こしに来なかった?来なかったってことは私が居間にいたって知ってたの?」
「そ、それは言葉のアヤってやつで~だって浦原さんの部屋で寝てたんですよね?!ほら、そういうことです!」
「リンちゃん、」
「はい!」
「私は優しいから、始末書書かせたり、反省文書かせたり、給料減らしたり、切腹申し付けたり、そういうことはさせないわ。優しいから。」